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Chesnot/Getty Images

今月1カ月間にわたり行われているフェイスブックに対する広告出稿ボイコット運動は、年間700億ドル(約7兆5000億円)に上る同社の広告収入を危うくしているが、問題は7月が終わった時にどうなるのかだ。

フェイスブックは広告主やボイコット運動「ストップ・ヘイト・フォー・プロフィット(営利の憎悪をやめよ)」主催者らとの会合を何度も開いたが、それでも大きな変革を行おうとする様子はない。ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は同社のDNAの一部であるスタンスを固持しており、従業員に対して広告主は「すぐに戻ってくる」と宣言したとされる。

ザッカーバーグとの会合を終えたボイコット主催者らは声明で次のように述べ、同社が方針転換の意向を示さなかったことを明らかにしている。「フェイスブックは、7月の#StopHateForProfit広告ボイコットに参加した主要広告主数十社からの要求に実際に応えることなく、これまでと同じ言葉を新たな対策のように装って私たちに受け入れさせようとしている」

また、同社が過去2年にわたり実施した公民権監査の結果が最近公表されたが、内容は惨たんたるものだった。監査では、フェイスブックの決定によって公民権が弱められたほか、同社のユーザー保護対策は不十分であり、問題を解決するのに必要な投資を拒否したとの結論が出された。

フェイスブックはどうやら、自社は大きすぎるため潰れないと考えているようだ。さまざまな面から、夏が終わる頃には広告主が頭を冷やして戻ってくるだろうと同社が考え、7月をただ乗り切ろうとしていることが示唆されている。

フェイスブックが方針転換を頑なに拒んでいることを受け、ボイコットの延長も議論されている。また、同社は今月27日に米議会で行われるデジタル市場規制法案に関する公聴会にアップル、グーグル、アマゾンと共に出席する予定で、同公聴会ではボイコット問題も大きく取り上げられることになるだろう。

フェイスブックは今後、複数の市場での1カ月分の収入損失よりも大きな問題に直面するだろうか? あるいは7月が過ぎれば、収入は元に戻るだろうか? フェイスブックは大改革を強いられるのだろうか、それともおなじみの曖昧な声明で難を逃れ、再び事業を軌道に乗せられるのだろうか? 企業に改革を迫る目的でボイコットが行われたのにもかかわらず、企業側が譲歩を拒んだらどうなるのだろう?

目標を達成できぬままボイコットを終わらせるくらいなら、最初からしないほうがよかっただろう。フェイスブックを変えるには、1カ月間のボイコットでは足りないようだ。

編集=遠藤宗生

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