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これは2つ目の問題、政府の経済対策が迫力に欠けるという話につながる。安倍のチームは4月、深刻な景気後退に陥るのを避けるため、108兆円規模の経済対策を取りまとめた。当初、ホステスのような労働者は支援対象に入っていなかったが、批判の高まりを受けて、厚生労働省こうした職業の人も含まれるように手を打った。

とはいえ、この経緯自体もまた、新型コロナウイルスの感染が拡大する日本で、非正規雇用やフリーランスのような働き方から生まれるギグ・エコノミーが、いかにないがしろにされているかを象徴するような話だ。日本政府も小規模事業者向け支援の一環でフリーランサーも給付金の対象にするとは言っているが、アメリカ人に彼らの経済対策がどんなふうに行われているか、聞いてみるといいだろう。おまけに日本政府のお役所仕事ぶりは悪名高く、108兆円の経済対策とはいっても、手っ取り早く活用できるものはほとんど見当たらない。

ホステスたちはさらに、新型コロナウイルスの影響拡大を背景に忍び寄る非正規労働者の大量解雇でも、真っ先に影響を受ける恐れがある。第一生命経済研究所は最近のリポートで、サービス業に従事する非正規労働者の失業は、2008年のリーマンショック以来最悪の水準に達する可能性があると警告した。連合総合生活開発研究所の調査では、すでにアルバイトの56.8%が収入が減ったと回答している。

日本の新型コロナウイルス感染者数は1万4000人弱(編集注、執筆時点の数字)と、100万人を超えるアメリカに比べるとかなり少ない。だが、日本が検査能力を拡充し、「ロックダウン・ライト」方式にははるかに大きな感染拡大をもたらすリスクがあることを学ぶなか、その数字も増えていくだろう。その後には、避けられたかもしれない経済的影響が続くことになる。

理由を探したければ、いくらでもデータを調べればいい。あるいは、東京に何軒もあるキャバクラ巡りをするだけでもよいかもしれない。日本政府はどうやらキャバクラを必要不可欠な場所と考えているらしく、きっと開いているところがあるだろう。

編集=江戸伸禎

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