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ウォルト・ディズニーの元CEOで会長のボブ・アイガー(Photo by Jeff Kravitz / Getty Images)

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、米国のウォルト・ディズニーは巨額の損失を被っている。同社の元CEOで会長のボブ・アイガーは数百万ドルの給与の受け取りをやめ、元CEOのボブ・チャペックも50%の減給に応じる構えだ。

エンタメ業界で最も稼ぐエグゼクティブであるアイガーは、2019年度にディズニーCEOとして総額4750万ドル(約52億円)の報酬を受け取っていた。この金額には300万ドルのサラリーと2180万ドルのボーナス、1000万ドルの株式報酬、960万ドルのストックオプションが含まれている。

ディズニーの社内向けメモによると、アイガーが受け取りを停止するのは300万ドルのサラリーのみになるという。これは、彼の全報酬から考えると比較的少ない金額だ。保有資産が6億9000万ドルに達するアイガーは、50万ドルをロサンゼルス市に寄付するという。

ディズニーの新CEOに任命されたばかりのチャペックの基本サラリーは250万ドルで予定ボーナスは750万ドル、年間インセンティブは1500万ドルとされている。

今回の減給措置により、同社のバイスプレジデントのサラリーは20%の減額になり、シニアバイスプレジデントとエグゼクティブバイスプレジデント以上はそれぞれ、25%と30%の減額となる。

一方で、ディズニーはテーマパークで雇用するスタッフに対しては、2020年4月18日までの間、従来通りの給与を支払うことを確約している。

世界最大の娯楽企業であるディズニーは3月27日、今後もテーマパークの閉鎖を続けることをアナウンスした。一日あたりの損失額は1300万ドルに及ぶことになる。同社は既に、複数の新作映画の公開延期を発表しており、初週末の興行収入が8500万ドルに及ぶと予想された実写映画「ムーラン」の公開も延期された。

ディズニーは、新たに社債を発行して外部から資金を借り入れ、テーマパークの閉鎖や映画の公開延期で生じた損失を相殺しようとしていることが、3月19日に米国証券取引委員会(SEC)に提出した書類で明らかになっている。

ディズニーの時価総額は、ここ1カ月で369億ドルの下落となっている。

同社にとって数少ない明るいニュースの1つは、動画ストリーミングサービスのDisney+が会員数を急増させていることだ。調査企業Antennaのデータで、3月14日の土曜日から16日の月曜日にかけて、Disney+の新規入会者が前週の3倍に膨らんだことが確認されている。

編集=上田裕資

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