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Market-Based Healthcare:良くも悪くもユニークなアメリカ医療の話


オフィス閉鎖にともない、勤労者には可能な限りの在宅勤務が奨励されている。家庭では大人も子どももリモートワークだ。アクセスの急激な増加で、家庭用のネットなどインフラは大丈夫だろうかと心配になる。

在宅勤務のできない職種など、オフィス閉鎖で就業機会を失う労働者には、行政支援が予定されている。ショップもeコマース可能なビジネスはオンライン営業を続けているが、ヘアサロンなどは閉店する以外なく、今後行政支援を必要とする中小零細企業が多いことは想像に難くない。一方では、小さなヨガスタジオなどが、ほんの1〜2日でオンラインでのクラス提供に切り替えるなど、技術進化を実感させられるケースも多い。

通常通りの営業が許可されているのは、医療機関、薬局、銀行、ガソリンスタンド、食料品をあつかうスーパーマーケット(コンビニ含む)、ハードウェア・ショップ、クリーニング店やコインランドリー、そして託児施設である。しかし、医療機関でも、急を要さない歯科医のアポイントメントなどは、医院側からキャンセル(延期)されている場合が多く、明らかに自粛ムードである。

混雑しているのは、大型量販店とスーパーマーケットだ。量販店では、日頃は床に山積みのトイレットペーパーや飲料水の大型パックが、毎日開店と同時に売り切れ、売り場の床が見える騒ぎである。洗剤や石鹸、消毒薬などの棚も空っぽだ。

スーパーマーケットでは乾燥パスタや缶詰のスープなどの保存食から順に売り切れ、カウンティの待機命令が出た16日には、肉や魚などの生鮮食品のケースまでがガラガラになった。30年以上この地に暮らしていて初めての経験である。

Shelter@Homeの期間中は、訪問や面談は原則としていっさい禁止である。そのルールは人数を問わないので、2人でもダメだ。ケアを必要とする人を訪問する場合を除き、友人への社交的な訪問も、ホームパーティも不可である。やむを得ない外出のみ認められるという。

そのやむを得ない場合とは、例えば病気で医療機関に行く、許可されている仕事に出かける、医薬品の緊急リフィルの受け取りに薬局に行く、食材の買い出しなどだ。ただし、これらの場合でも65歳以上の高齢者と慢性疾患のある患者は、代行を依頼するなどして極力外出してはいけないのが原則である。

興味深いのは「運動」と「犬の散歩等」のための外出が「やむを得ない」事情として容認されていることである。65歳以上高齢者でも、健康維持のためのジョギングやウォーキングはしてもよく(ただしグループは不可)、犬を連れていれば近所の散歩もOKである。

公共の交通機関は、通常通りのスケジュールで運行している。当局は乗客が互いに6フィート(1.8m)以上離れていられるよう配慮すると表明しているが、実態は不明だ。

文=西村由美子

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