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普通じゃない普通の女性たちの海外挑戦


━━ロンドンにうつったのはなぜでしょうか?

ニューヨークのファション工科大学でファッション・イラストを少し勉強して、それから2009年9月にロンドン・カレッジ・オブ・ファッションに転校するためでした。ロンドンで勉強してファッション業界で自分が本当にやりたいことを見つけることができました。靴です。

卒業後、私は自分の靴ブランドを設立することを決めました。ロンドンの金融業界で派遣社員として働きながらブランド立ち上げの費用を稼ぎました。

ホームページの費用、マーケティング費、広告費などを含めるといい靴のブランドを立ち上げるには約10万ポンドは必要です。靴一足の型は500―740ポンドかかります。一般的に一つのブランドの「コレクション」は20足ぐらいなので、相当なお金がかかります。

金融業界で仕事をしながら、同時に他の若いブランドの立ち上げや成長のコンサルティングをして会社の資金を調達しました。

インターネット上に靴の原材料の調達先を簡単に調べられるようなハブはありません。例えば、特別な革を買いたいとき、特別な靴の型を作りたいとき、誰に頼めばいいのかがどこにも書いてありません。ファッションスクールに通ってアレキサンダー・マックイーンでインターンしたおかげで私はとてもいいネットワークを作ることができました。



━━靴のブランドを立ち上げたのはいつでしたか? 今はオーダーメイドの靴しか扱っていませんが、最初からそのマーケットを狙っていたのですか?

最初は卸売―つまりデパートに売るーというビジネスモデルを狙ったのですが、卸売は相当難しいので特注・B2C(Business to consumer)に方向転換しました。ちょうどアメリカのアイウエアブランド、ワービー・パーカーなど、色んなブランドがB2Cの道を開いていました。

2015年にロンドンのナイツブリッジでポップアップストアをやりました。元々2カ月で閉めるはずだったのですが、7カ月まで延長しました。私がデザインした靴だけではなくて、私の好きな香水と化粧品ブランドも取り扱っていたので、その店を「The Collective」と名付けました。

それ以来、ポップアップストアをたくさんやっています。不動産を買ったり借りたりしなくて済むしブランドの知名度を高められるのでポップアップストアは最強です。

━━金融業界からファッション業界へ転身したときはどんな気持ちになりましたか? 2つの業界は相当違いますでしょうか?

実はトレーディング業界とファッション業界は共通点が多くあります。

ファッションショーのステージ裏はトレーディングフロアと同じぐらいカオスです。うるさいし、人が叫んでいるし、毎日は締め切りとの戦い。私はそういう雰囲気が好きで、やりがいを感じます。

私は論理的な分野に強いのですが、そういう意味で金融と靴は似ています。靴は洋服と違ってより身体力学に基づいています。靴を作るためには様々なファクターを考えないといけません。足型、土踏まず、アーチ、ヒールの高さ、母指球、空気力学、身体力学、足の病気。靴は健康とも非常に関係が深いんです。


文=エリー・ウォーノック、写真=Rahul Khona

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