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フォーブスジャパン編集部


多様性に富むSafeBodaのチーム編成にも、注目すべきだろう。

チームには、世界中から志を持った社員など17の国籍、250人が参画する。また、ガーナ人のCTOが40名以上のエンジニアチームを率いており、スペイン・バルセロナにも開発拠点を置いている。さらに、現地で信頼できるバイク・ドライバーを探し、彼らをフルタイムで雇用し、街でドライバーに声を掛けて、サービスへの協力者を増やすなど、地道な努力を重ねてきた。

SafeBodaにHead of Expansionとして参画する日本人もいる。

今回の主催者・ダブルフェザーパートナーズの共同創業者でもある加賀野井薫だ。2018年までマッキンゼーで働き、国連傘下の中東シンクタンクへの出向や、マッキンゼー・ナイロビでアフリカ5カ国でのプロジェクトを主導するなど、途上国におけるビジネス経験が豊富だ。普段は東アフリカを拠点にしており、SafeBodaでは主に新規市場の立ち上げを担当している。

加賀野井は、チーム編成をする上での課題について、こう指摘する。例えば、ケニア国内では、高度な人材育成が難しく、特にミドルマネジメント層が欠如しているという。今後は、「才能ある人たちをどう育て、マネジメントしていくか」が課題だ。

サソックは「出張ベースの仕事では成功できない。機会がどこにあるかを探し、そこにしっかりと根を張って、パートナーと一緒にビジネスを作り込んでいく必要がある。そしてブランドの価値をしっかりと市場に伝えていくことが重要」と呼び掛けた。

safebodaとダブルフェザーパートナーズの代表ら
左から順に、加賀野井薫、アラステア・サソック、武藤康平

2020年、アフリカはインドと同規模に

ダブルフェザーパートナーズ代表の武藤康平は、アフリカのスタートアップ市場を巡る概況について解説した。

2020年にはアフリカの人口が約13億人、名目GDPが2.7兆ドルとなり、インドと同じ規模になる見込みだ。またスタートアップの資金調達額も増え、エコシステムが活発化している。

ジェトロ中東アフリカ課のビジネス短信によると、アフリカのスタートアップ企業がベンチャーキャピタルから調達した資金の総額は、2018年に前年比3.5倍の7億2560万ドルに上り、案件ベースでは前年の約2倍の458件に増えたという。

アフリカにおけるビジネスの注目すべき分野は、金融、農業、物流、ヘルスケア、モビリティ、ドローンなどを挙げた。武藤は「伝統産業にいかにテックを当てはめていくか。途上国において普遍的かつ複雑な社会課題に取り組めば、一国だけでなく他国に展開することができる。これにより、社会的なインパクトが大きいと同時に、先進国にもスケールできるようになり、事業としても成立する」と市場開拓の魅力を語った。

文=督あかり 写真=Christian Tartarello

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