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給与水準は近年改善してきたと言われているが、仕事の質はそうではない。医療コストが急増する一方で、雇用主が提供する福利厚生は以前よりも減っている。民間保険に加入している18~64歳の成人の数は1980年比で72%減となっている。

興味深いことに、大都市の外の小規模な町に住んでいる労働者は、収入額がはるかに低い人も含め、仕事の質の評価が高い傾向にあった。また、大企業に勤務し、創造力を発揮する機会が与えられ、新たなスキルを学び、最高の成果を出すよう奨励されている人は、自分は良い仕事に就いていると回答することが多かった。

従業員が企業の出世の階段を着実に上ることはかつて普通のことだったが、調査結果からは時代が変わっていることが示された。自分の今の仕事はこれまでで最高のものだと考える人の割合は、比較的若い年齢のうちに頭打ちとなった。中年以上の労働者は、現在の仕事はこれまでで最高のものではなく、最高の仕事からは解雇されたと答えること割合が多かった。

フルタイムの従業員は、パートタイムの従業員よりも良い仕事に就いている確率が顕著に高かったが、仕事に費やす時間が多過ぎると全体的な仕事の質が下がることも示されている。

悪い仕事に就いている従業員の中で転職活動をしている人は、良い仕事に就いている人の倍だった。また、自分の仕事に満足している人は生産性が高く、雇用主に忠実な傾向にあった。

調査結果からは、経済状態は強固なように見えながらも、大半の人が自分の仕事の質はほぼ全ての側面で停滞あるいは悪化していると考えていることが示された。一方で、教育レベルや収入が高い人を中心に、仕事に満足している人も存在し、仕事での満足度は私生活にも良い影響を与えるとの結論が出された。

プレッシャーや通勤時間、税金が少なく、少しの資金でより良い暮らしができる小さな町に住んでいる人は、自分が質の高い仕事に就いていると感じている。また、キャリアを向上させる道がなく、やりがいを感じない仕事に就いていて、上司から評価されていないと感じている労働者は、自分の仕事の質を低く評価している。

最高経営責任者(CEO)や管理職は注意する必要がある。調査結果が指摘しているように、やる気を感じず、疎外感を持っている従業員は、仕事での生産性が下がり、新しい仕事を探すことになる。これにより、企業の成長が妨げられる。

有能な人材が辞めると、残った人材は不満を抱えたままとなる。経営陣は仕事の質を改善し、従業員に活力を与える努力をするのが賢明だろう。そうすれば環境が改善され、労働者と企業両方の成功可能性が高まる。

編集=遠藤宗生

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