I solve the “people pain points” that keep leaders awake at night.

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変革を試みる組織の大半は、「なぜ変化が必要なのか」という問いに対する完全な答えを従業員に示せていない。

これは簡単に答えられる問いにも思える。「なぜ」この変化が起きているのか、「なぜ」従業員の参加が必要なのかを説明するだけでよいのだ。それでも従業員の大半は、リーダーのチェンジマネジメントの取り組み(また戦略全般)の裏にある根拠を完全には理解していない。

私が創業したコンサルティング企業「リーダーシップIQ(Leadership IQ)」は最近、3万人以上の従業員とリーダーを対象にアンケート調査「Resistance To Change In Organizations(組織での変化に対する抵抗)」を実施した。その結果、企業の戦略の裏にある理論的根拠を常に理解している人はわずか15%であることが判明した。

なぜ変わる必要があるのかを理解していなければ、人は変わらない。会社が前進を続け、比較的うまく行っているように見えるのに、一見唐突な変化を起こす必要などないのではないか? こうした取り組みは良く言っても無用の長物、悪く言えば自滅行為にも思えるだろう。

この状況で変化を起こそうとすれば、従業員から大きな抵抗が生まれるだけでなく、経営陣の評判を深刻に損なってしまう。変化を起こす試みや戦略の大きな転換が、気まぐれできちんと考え抜かれていないように思われると、こうした変化の裏にいるリーダーの評判が損なわれる。

なぜリーダーは、変化や戦略の裏の根拠をうまく伝えられていないのだろう? どうやら主な理由は3つあるようだ。

1. 従業員に同じ知識があると思い込んでいる

リーダーは通常、その場の思いつきで変革の取り組みを始めるわけではない。思い付きで始める人もいるが、大半のリーダーは特定の問題について数週間から数カ月間にわたり考えている。

そうしたリーダーは年間を通した市場の変化を分析していたのかもしれないし、新たな技術の進化に絶えず注目したり、自業界の会議にいくつか出席する中で重要な変化に気づいたりしたのかもしれない。こうしたシナリオではいずれも、リーダーは数週間から数カ月間にわたり、意識的あるいは無意識に変化の必要性について考えている。

しかし、リーダーが会社で新たな変革を発表するとき、自分が変革の必要性を悟る上でたどった思考の過程を共有しないことが多い。

リーダーらは、自分の思考を要約した短い声明やプレゼンテーションを作ることはあっても、それが数カ月にわたる熟考の過程や出席した業界の会議、実施した市場調査の内容を十分に含んでいることはまれだ。チェンジマネジメントの取り組みを成功させたいのなら、決断の裏にある根拠を明確に説明すること(そしてできればリーダー本人の知的な探究プロセスをうまく表現すること)が重要だ。

編集=遠藤宗生

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