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サンフランシスコ本拠の宇宙スタートアップ「Loft Orbital」が1300万ドル(約14億円)のシリーズA資金調達を実施した。Loft Orbitalは同社のビジネスモデルを「サテライト・アズ・ア・サービス」と定義しており、ソフトウェア分野のSaaSと同じ概念を、宇宙衛星ビジネスに導入しようとしている。

同社は今回の資金でコロラド州ボールダーにエンジニアリング部門のオフィスを新設し、ソフトウェア開発はフランスのトゥールーズで行う計画だ。

Loft Orbitalは複数の顧客のペイロードを、洗濯機ほどの大きさの小型衛星に詰め合わせて、宇宙に送り込む。この仕組により、顧客らは衛星打ち上げやデータ収集にかかるコストを大幅に削減できるという。同社は打ち上げ前にマイルストーン型の費用を顧客から徴収し、その後はサブスクリプションベースの支払いを受けるという。

「当社がやろうとしている事業は、既存の衛星打ち上げのビジネスモデルを覆すものになる」とLoft Orbitalの共同創業者のAlex Greenbergは述べた。

宇宙分野のアナリストのChris Quiltyはフォーブスの取材に次のように述べた。「Loft Orbitalの衛星打ち上げは、既存のやり方に比べコストを大幅に削減でき、開発に必要な期間も大幅に短縮できる。彼らが成功する確率はかなり高い」

Loft Orbitalは累計で1600万ドル以上を調達しており、2020年前半に実施する1回目の打ち上げに向け、5つの顧客を獲得している。パリに本拠を置く通信衛星運営企業ユーテルサット(Eutelsat)やアラブ首長国連邦の宇宙エージェンシー、ブロックチェーンベースの衛星ネットワークを構築するSpaceChainなどの名が、顧客リストには並んでいる。

同社の出資元の1社であるFoundation CapitalのSteve Vassalloは「Loft Orbitalは、政府だけでなく民間企業も顧客に持っている点が興味深い」と述べた。Vassalloは今後、Loft Orbitalの取締役に就任する。

今回のシリーズAにはUncork Capitalや Cendana Capital、Ubiquity VC、Swell VC、GFA Venturesらも参加した。
Loft Orbitalの究極のゴールは、クラウドサービスと同様な形で、様々な企業が宇宙関連の事業に乗り出せるようにすることだという。「宇宙ビジネスを現状よりももっと、シンプルにしたい」と、もう一人の共同創業者であるPierre-Damien Vaujourは述べた。

「現代の企業はソフトウェアの知識が無くても、独自のウエブサイトやモバイルのアプリを持っている。それと同様な形で宇宙ビジネスの間口を広げていきたい」とVaujourは続けた。

編集=上田裕資

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