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億万長者の厳しい世界について執筆

gnoparus / Shutterstock.com

最近では多くの店の商品棚に、コラーゲン入りの食品が並んでいる。プロバイオティクスのプロテインバーや、CBD(カンナビジオール)を含むアイスティーを扱う店も多い。

ウェルネスへの関心の高まりを受け、いわゆる機能性成分を包んだ加工食品の数は、これまでにない速さで増加している。いずれも公開会社の大手モンデリーズやキャンベルスープも、すでにこの分野のスタートアップ数社に出資している。

そうした中、「M&M’s」やペットフードの「アイムス」、強化米の「アンクルベンズ」などで知られる非公開会社の食品大手マースもまた、この分野での事業拡大に乗り出すことが明らかになった。

年間売上高およそ350億ドル(約3兆7660億円)とされるマースが2017年に設立、健康食品を専門に扱うマース・エッジ(Mars Edge)は6月26日、ドイツ・ベルリンに拠点を置くスタートアップ、フードスプリング(Foodspring)を買収すると発表した。

マース・エッジは直販のみで事業を行うフードスプリングについて、欧州の関連企業の中では最大の規模であり、最も急速に成長している1社だと説明している。フードスプリングのプロテインシェイクやサプリメント、エナジーバーなどは現在、12カ国で購入可能だ。

マース・エッジのジャン・クリストフ・フラティン社長は、「わが社はあらゆる人に合う食品から、個人に合った食品への移行を進めている」「適切なパートナーと出合うことができたと確信している」と述べている。

「より良い生活」を支援

調査会社グランドビューリサーチによると、世界の「パーソナライズされた栄養」市場の潜在力は大きく、すでに急成長を見せている。2017年の市場規模は推定250億ドル。2025年までの年平均成長率は9%以上と予想されている。

ベルリンに拠点を置くインキュベーター、ロケット・インターネットの元幹部2人が2013年に設立したフードスプリングの経営は、買収後も引き続き創業者らが担う。金融情報サービスの米ピッチブックによれば、フードスプリングはこれまでに2回のラウンドで、複数のベンチャーキャピタルから約3400万ドルを調達している。

マース・エッジは創業者2人の保有分を除く全ての株式を取得するとみられており、買収は数か月後に完了する見通しだ。買収にかかる費用は明らかにしていない。

フードスプリングを傘下に置くことは、マース・エッジにとっての新たなステップだ。同社は創業以来、「GoMo」などより栄養価の高い製品を開発してきた。「GoMo」は1袋(35 g)当たり6gのタンパク質を取ることができるスナック。鉄やビタミンA、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンDなど、特に6~18歳に必要とされる栄養素を含んでいる。

マースもまた、20年にわたってココアパウダーに含まれるフラバノールの研究を行っており、「血流の改善に役立つことが証明された」サプリメントの「CocoaVia(ココアビア)」を発売している。

フラティン社長は、「ターゲットを絞った栄養」を通じて、より良い生活に向けての役割を果たしていきたいとの考えを示している。

編集=木内涼子

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