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「コーヒーは脂肪の燃焼に役立つ」と言われる方が、「カフェインは褐色脂肪組織(BAT)の熱産生機能を高める」と言われるよりも、ずっと説得力があるように思える。だが、これらの言い方が意味するのは、全く同じことなのだろうか?

それを知るためにはまず、私たちの体内の脂肪細胞には、「白色」と「褐色」があり、それぞれに違いがあることを理解する必要がある。

白色脂肪細胞はサムドライブのように、エネルギーを「蓄積」する働きを持つ。一方、褐色脂肪細胞にはミトコンドリアが多く、脂肪を蓄積するだけでなく燃焼させ、熱を産生する。

オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に先ごろ発表された論文によると、英ノッティンガム大学と米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(デイヴィッド・ギフェン医療大学院)の研究者らは、この疑問に対する答えを明らかにするため、2つの実験を行った。

研究チームはまず、マウスの幹細胞から脂肪細胞の培養物を作り、それをカフェインに暴露した。すると、細胞の代謝や活動が促進されていることが確認された。脱共役タンパク質1(UCP1)やミトコンドリアの発現の促進が見られ、より多くの酸素を消費し、活性酸素を漏出させていたのだ。つまり、マウスの幹細胞から作られた脂肪細胞は、より多くの脂肪を燃焼していたと考えられる。

だが、この結果が必ずしも、ヒトの細胞に全て当てはまるものだというわけではないことを忘れてはいけない。

続いて研究チームは、9人のボランティアにカフェイン入りの飲料と水のどちらかを飲んでもらい、産生される熱の測定を行った。9人の平均年齢は27歳、体格指数(BMI)は平均23。ゆったりとした服を着てもらい、実験中の9時間は、激しい運動やその他のカフェイン摂取、飲酒、薬の服用を禁止した。

研究チームは最初に赤外線画像装置で9人の頸部から肩にかけての熱の放射量を測定。コーヒーか水のどちらかを飲んでもらった後で、カフェインが吸収されるまで30分待ち、再び同じ測定を行った。

その結果、カフェインを摂取した人たちだけに熱放射量の変化が見られた。これは、コーヒーが私たちの脂肪を燃焼させることを助けるということだろうか?

編集=木内涼子

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