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(Denkou Images/by Getty Images)

仕事の上で理性を失った経験はあるだろうか? 激怒してわれを忘れるほどではないにせよ、自分の言動を後悔し、もっと自制すればよかったと思うような経験だ。

こだわりや怒りのあまり行動した後、普通だったら必要のなかったことをやってしまった自分に気づく。

いったい何が起きたのか? おそらく自動運転モードに入り、何も考えていなかったのだ。後になって、自分のしたことやしなかったことが突然頭に浮かび、もっと違った方法でやればよかったと後悔するかもしれない。

仕事の内容や職位にかかわらず、誰でも時には自動運転モードに陥るものだ。周りが見えなくなり、他人に自分が与えている影響に気付かなくなる。だが、リーダーとして高い地位に昇進すればするほど、自分が影響力を持つ人の数は増え、無意識の行動が組織全体に与える影響も大きくなるのだ。

昔一緒に仕事したあるCEOは皮肉屋として知られ、前職のCFO時代には周囲の人々をからかったり、ばかにしたりする人間だった。これはどんな地位にいようと良い性質ではないが、CEOになるとその影響は増大した。しかし彼は、自分の皮肉が周囲に与える影響を全く認識していなかった。ある日、重要な取締役会の場で、彼は幹部の一人に嫌味を言い、その人の自信をぐらつかせた。

そのCEOには、全体的な力関係が見えていなかった。私は彼のコーチとして、皮肉はもうやめるべきで、最高職に就く人間のすることでないと率直に言わざるを得なかった。上級幹部に対するCEOからの皮肉はCFOからのものよりも大きな悪影響を持つ。

成功するリーダーは自制できる

CEOだろうがなかろうが、リーダーシップで重要なのは、常に目を見開き、自分の反射的な返答や反応に意識を向け、直ちに軌道を修正できること、そして自分自身をはっきりと見て、何が効果的で、何が効果を出していないかを知ることだ。さらに、弊害になっている可能性のある自分の行動を把握し、周囲の成功を妨げる障害を取り除くべく方針転換を図る方法を見出すのも大切だ。

リーダーシップの仕事にはもっと大きな責任を持つべきだ。フィードバックに耳を傾け、オープンで好奇心を持つこと。さらに、変化を拒むべきではない。特に、自分では実現方法を思いつけないような変化の場合はなおさらだ。

職場で自分のしている行為で、効果がないもの──悪い癖や自動運転モードでしていることを、一つ考えてみよう。それが何かは自分でもわかるはず。リーダーとは大抵、自分のどの行動をやめるべきかを理解しているものだ。

編集=遠藤宗生

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