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フォーブス ジャパン編集部 エディター

6月24日にリリースされた戸建て買取専門のマッチングサイト「インスペ買取」

840万──これは2019年時点における、空き家の数だ。今後も空き家の数はどんどん増えていき、2025年には2000万に増える見込みだという。

日本、特に地方で顕著な“空き家問題”を解決するためには、中古戸建て物件の売買を活性化させていくことが重要になる。しかし、新築志向が強い日本は海外と異なり、中古戸建て物件の売買はあまり一般的ではない。

仮に仲介会社を介して中古戸建て物件を売ろうとしても、買主が見つかるまでに多くの時間がかかり、売主は、内見対応にかかる労力や、いつ売れるかわからない精神的プレッシャーも感じてしまう。そのため中古戸建て物件を売る選択肢は考えにくい。



そうした中古戸建て物件の売買における“不便”を解決すべく、6月24日にリリースされたのが、戸建て買取専門のマッチングサイト「インスペ買取」だ。

買取会社はインスペ買取に事業者登録をするだけで売物件の情報がメールで届き、買取意思のある物件のみ入札することが可能。仲介会社を経由せず、売主から直接買い取ることができるため、手数料も安くなるとともに、売主への支払いも多くなり、健全な取引が実現するという。直接マッチングなので、買取までのスピードも早いのが特徴だ。

1年半かけて、インスペクションの仕組みを構築

インスペ買取を提供するのは、Non Brokers。2015年12月の創業当初は、中古車の個人間売買プラットフォームを展開していたが、途中で事業をピボット。2018年1月に中古住宅の信頼性を調査するインスペクションアプリ「インスペ」の提供を開始し、その1年後の2019年1月に全国のインスペクション比較サイト「インスペマート」の提供を始めた。

この経緯について、代表取締役の東峯一真はこう語る。

「中古車の個人間売買プラットフォームを展開しているときに、中古車には車検という安心があり、且つ売買時における情報の透明化が進んできていると感じた。しかし、中古住宅に目を向けてみると、現状渡しが多く、売買契約後に雨漏りなどが発覚し、トラブルが頻発している。ここには“解決すべきペイン”が眠っていると思い、中古住宅領域で事業を展開することにしました」



東峯がまず目を付けたのが、インスペクション。これまでのインスペクションは現場で調査結果を紙に書き込み、劣化事象はデジカメで撮影。帰社後に、写真の整理と報告書の作成を行わなければならず、1回のインスペクションにトータルで4時間ほどかかっていた。

アナログに行われていたインスペクションを、スマホ上で手軽に報告書を作成できるようにしたのが前述のインスペクションアプリ「インスペ」だ。

文=新國翔大

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