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アップル特別イベントで新しいiPhone XRを確認する、アップル最高デザイン責任者ジョナサン・アイブ(左)とアップルCEOティム・クック(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

世界各国の通信キャリアが5Gネットワークを立ち上げる中で、スマートフォンメーカー各社は年内に5G対応端末を発売しようとしている。しかし、アップルが5G対応端末を発売するのは、早くても2020年の9月になる見通しだ。

アップルが5G対応を果たすにあたり最大の課題となったのは、5G対応のモデムの調達だった。今年4月に同社は、長年に及んだクアルコムとの法廷闘争に決着をつけ、クアルコムから5G対応モデムの納入を受けることが確実となった。

しかし、アップルとクアルコムとの和解が伝えられると、インテルが即座に5Gモデム事業から撤退することを表明し、これがアップルを厳しい立場に追い込んだ。インテルが撤退すれば、アップルは5Gモデムの製造をクアルコム1社に頼ることになり、これは健全な状況とはいえない。

そんな中、アップルがインテルの5Gモデムの開発部門の買収交渉を行っているとの情報が浮上した。ニュースサイト「The Information」のAaron Tilley記者は次のように述べている。

「アップルはインテル社内でモデム開発を担当する、ドイツのチームの買収交渉を進めている。事情に詳しい4人の証言によると、アップルはモデムの製造を内製化したい考えだ」

インテルのモデム事業部は収益化に苦しんでおり、アップルがここに目をつけるのは自然な流れだ。インテルは2011年にドイツのインフィニオンを14億ドルで買収し、モデム開発を進めていた。

今回の買収が成立すれば、アップルはこの分野に深い知見を持つエンジニアらを招き入れることが出来る。彼らはクアルコムの5Gチップを効率的にiPhoneに組み込む役割を果たすかもしれないし、アップル独自の5Gモデムの開発にあたる可能性もある。

アップルは2020年に発売の端末に関しては、クアルコムに頼る以外の選択肢はない。しかし、それ以降の端末に関してティム・クックらは別のサプライヤーを開拓し、クアルコムへの依存度を引き下げたいはずだ。

インテルのモデム開発部門の買収は、アップルが5G分野に進出する上で、長期的に見て大きなメリットとなることは確実だ。

編集=上田裕資

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