国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


初代(RC‐01)は1モーターをミッドシップに配置した後輪駆動だけど、RC‐02はシャシーの前後にひとつずつ配したモーターが、それぞれ前輪と後輪、二輪ずつ駆動する。言い換えればツインモーターのAWD仕様。2つのモーターの合計出力は240kW/640Nmで、最高速は初代の150km/hに対して220km/hだ。これは初代の倍以上の出力になる。



非常にコンパクトな運転席に座ろうとした時、苦労した。僕は太っていないが、お尻がギリギリだった。お尻が大きいってことか。また、身長190cmだから、足が多少余った感じ。でも、周りをチェックすると、RCのインパネは本物のレースカーのままだ。

ハンドル中央のシフトレバーをドライブの「D」にスイッチすると、あとはアクセルを踏めばいい。アクセルを踏んだ瞬間からウイーンと言うモーターの音がキャビンに響き、トルク100%で強烈な加速感に体がシートに押しつぶされる感じだ。



今回のRCは初代よりパワフルだし、4WDなので、加速とタイヤのグリップ感に驚く。速いっ! 思わず微笑みが大きくこぼれた。

強烈なブレーキにはサーボが付いていないので、丁寧に踏まないと、タイヤがロックしてコントロールを失ってしまう。右足の加速感と左足で踏むブレーキフィール、またウイーンと言う音を同時に体験すると、まるでグランツーリスモをプレーしている感じがする。

グランツーリスモが本物のレースカーに近づいたか、それとも、レースカーのフィーリングがグランツーリスモに近づいたのか分からないけど、スリル度110%。ボディ剛性やサスの設定はレースカー並みなので、高速スラロームでも全くボディがロールしないし、ステアリング・レスポンスはピンポイントで正確だ。

今までに電気自動車に乗ってその走りにがっかりした人は、このRCを体験すれば、EVに対する考え方が変わると思う。だから、日産にお願いがある。このクルマは宣伝のためだけではなく、ジムカーナやサーキットでのタイムアタックに出して欲しい。

正直に言うと、クルマ市場でEVの売れ行きはまあまあで、それほどの人気はないようだ。でも、このRCのように走りが楽しくて、かっこよく、魅力的なEVを作ってくれたら、社会のEVに対する認識や関心がきっと変わるだろう。

連載:国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
「ライオンのひと吠え」過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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