国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

日産のリーフ・ニスモRC

「うお〜、日産は格好いいクルマを作るじゃないか!」それがリーフ・ニスモRCを肉眼で見た時の第一印象だった。ただ残念なことに、このクルマは市販車でもレースカーでもない。ちょっと贅沢なデモラン車だ。だから、日産のイベントで助手席に座らない限り、このクルマのスリルはわからない。

先日、特別試乗会で実際ハンドルを握った僕から言わせてもらうと、走りは抜群でスリル度満点。さすがニスモだ。0-100km/hの加速は、3.4秒とスーパーカー的な加速性、それにレースカー的なハンドリング。

でも、ここでもう一度言う。これはレースカーではない。どのレース・カテゴリーにも参戦しないわけだ。これは「日産の電気技術をアピールする」デモラン車と言うのが正しいだろう。その開発の経路を聞きたくて、開発者に作ったきっかけを聞いた。

「リーフとフォーミュラEとの間に随分距離があるので、電気レースカーの走りやスリルはわかりにくいと思っていました。社内で、『電気自動車でスポーツを体験できるか』という話があり、ニスモが8か月の期間でRCを開発しました。市販のモーターとバッテリーを流用して、どのぐらいスポーティなクルマが作れるかを考えて設計を始めました」と言う。

このクルマなら、一般人が絶対乗れないフォーミュラEのレースカーに極めて近い体験ができると言う。合計6台のRCを作って、欧州に2台、アメリカに2台、日本2台配備している。



実は今回のRCは、2011年に登場した初代RC-01の後継車になる。簡単に言うと、リーフの電動化技術とニスモのレース技術を融合させたプロトタイプだ。

外観は量産車のリーフと似ている部分もあるけど、ウィンドスクリーンをさらに寝かせて、エッジをより効かせ、同時にレースカーみたいな大型ウィングをつけている。フェアレディZのレースカーと同様のプロポーションなので、ヨダレが出るほど魅力的な外観だと思う。

しかし、中身は普通のリーフとは全然違う。普通のスチールとアルミのプラットフォームとは違い、RCはカーボン製のレーシングモノコックを採用している。ドライブトレーンの主要パーツは量産車のリーフ用がベースとなっている。

文=ピーター・ライオン

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