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1960~70年代の日本のウオーキングクラブでは、1日1万歩を歩くことを目標として歩数計の使用が推奨された。1万という数字は日本では縁起の良いものとされているが、成人や子どもの健康的な活動レベルを示す実際のデータに基づいたものではなく恣意的なものだ。より最近のデータでは、健康を維持するための理想的な運動レベルとして、子どもは毎日1万3000歩近く歩く必要があるとも示されている。

ウエアラブル端末はますます身につけやすくなっており、技術性も増している。リストバンドはしゃれているし、新たな買い物シーズンが来るごとにファッション性が増している。また、ブレスレットが苦手な人向けにウエアラブル技術を装着した指輪まで出ている。抽出できるデータは現在歩数だけに限られず、心拍数や睡眠パターン、体を動かしていないことへの警告、さらには心電図まで含まれる。世界中では年間約1億個以上の装置が販売され、10億ドル(約1100億円)規模のビジネスを形成している。

しかし、健康関連の指標を測定できる活動量計をただ身につけるだけでは健康な生活を送っていることにはならない。実際、減量するためにウエアラブル装置を身につけることは逆効果になるかもしれない。

医学誌の米国医師会ジャーナル(Journal of the American Medical Association)に2016年に発表され、500人近くの成人を調査した研究では、減量にウエアラブル技術を活用することで2年間の体重の減少量が増えるどころか減ってしまった。活動量計を身に付けていたグループは、何も身につけていなかったグループと比べて半分ほどしか減量できなかったのだ。また、活動量計を使用していたグループは、毎日の運動レベルの観点から見てもより不健康であることも分かった。

歩数を最大15%多めに見積もってしまう活動量計もあり、その正確性は不確かだ。しかし運動レベルが非常に低い人は、活動量計を使うことでやる気が出るかもしれない。冒頭で紹介した最近の調査によると、必要とされる1万歩よりはるかに少ない量であったとしても、特に80代の人が90代まで生きるのには十分かもしれない。

翻訳・編集=出田静

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