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スポーツビジネスを専門としつつ、不定期に教育およびローカルエコノミーに関する記事を執筆

リオネル・メッシ(Photo by Adria Puig/Anadolu Agency/Getty Images)

米大リーグ(MLB)では今年、1カ月の間にノーラン・アレナド、ブライス・ハーパー、マニー・マチャド、マイク・トラウトというスター選手4人が巨額の長期契約を獲得した。4人がそれぞれ得た契約額はスポーツ史上最大級となり、その総計は13億ドル(約1400億円)に上る。

4人は巨万の富を得ることになるが、その中で今年のフォーブス「世界で最も稼ぐスポーツ選手」ランキングのトップ20に入ったのは、トラウト(17位、年収5060万ドル)のみだった。4人と他のスター選手との違いを生んだのは、スポンサー契約だ。4人のスポンサー収入は合計1000万ドルにとどまったが、バスケットボールやサッカー、テニス、ゴルフのスター選手はそれぞれが少なくとも年間3000万ドルをスポンサーから得た。ランキングでは、上位11人のうち8人がこの4競技の選手だった。

トラウトより上位に入ったスポーツ選手の大半は、似通った道をたどっている。国際的なスポーツの頂点に到達した後、自社商品を世界に売り込みたい企業からのスポンサー契約が殺到する、という流れだ。今年のランキングでは、サッカー界の大スターであるバルセロナのリオネル・メッシがトップに立ったが、その年収1億2700万ドル(約138億円)のうち3500万ドルはスポーツではなく、アディダスやマスターカード、ペプシコなどとの契約から得たものだった。メッシ人気は万国共通というわけだ。

ここ19年間のランキングで首位に立った人物は、メッシが4人目。昨年までは、ゴルフのタイガー・ウッズが12回、ボクシングのフロイド・メイウェザーが4回、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドが2回、それぞれトップに君臨してきた。昨年首位だったメイウェザーはここ1年間、プロボクサーとして公式試合に臨んでいないが、米総合格闘技UFCの王者コナー・マクレガーとの2017年の試合などで得た昨年の収入2億8500万ドルを今も勘定していることだろう。

今年は2位と3位に、それぞれメッシと同じサッカー界のスター選手、クリスティアーノ・ロナウド(年収1億900万ドル)とネイマール(同1億500万ドル)が入った。上位3位をサッカー選手が独占したのは、フォーブスがスポーツ選手の収入調査を始めた1990年以来初めて。

他の国際的スポーツで活躍するスター選手らもまた、世界のマーケティング市場で引っ張りだことなっている。5位に入ったテニスのロジャー・フェデラーは、年収9340万ドルのうち8600万ドルをテニス以外から得た。今年8月に38歳となるフェデラーはテニス選手としては高齢だが、日本の衣料品大手ユニクロはそれでも、昨年フェデラーと3億ドル(約330億円)の10年契約を結んだ。

今年のランキングではトップ100人に10競技25カ国の選手らが入った。最も多かった競技はバスケットボールの35人。最も多かった国籍は米国の62人だった。日本からはテニスの錦織圭が年収3730万ドル(約40億5000万円)で35位に入っている。女子では、セリーナ・ウィリアムズが年収2920万ドル、63位で唯一のランキング入りを果たした。ウィリアムズは2年前にも女子選手で唯一ランク入りしていたが、昨年はウィリアムズが妊娠・出産に伴い1年間活動を休止したこともあり、トップ100入りした女子選手はいなかった。

フォーブスが算出した各選手の収入には、2018年6月1日~19年6月1日に得た賞金や給与、ボーナスが含まれる。スポンサー収入は、同期間の広告契約料や出演料、ライセンス使用料を推計した。

翻訳・編集=遠藤宗生

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