起業家たちの「頭の中」




世界レベルのビジネスマンを目指す

──そもそも不動産業界に飛び込まれたきっかけをお教えください。

私は、高校卒業後も大学に行かずJ2のジェフユナイテッド市原でセミプロとしてプレーしていました。「世界的なプロサッカー選手」という夢を目指して邁進していました。が、23歳の時に、20年間続けたサッカーの道を挫折して、方向転換することになりました。その際、何をしようかと立ち止まって考えたんです。

まず、プロサッカー選手になれなかった理由を50項目書き出しました。するとシンプルに実力がなかったということが見えてきたんです。

だから、次はビジネスマンとして世界レベルになりたい、絶対的な実力をつけようという気持ちを持つようになりました。そこで考えたのは、実力をつけるために1番大変な仕事をすること。それで、「セールス」という職を選びました。

セールスの中でも1番大変なセールスといったら不動産。高額な商品を販売することが1番大変だろうという単純な発想で思い至ったんですよね。

──ハードな中から選ぶとは面白いですね。他の選択肢もお考えになられたのでしょうか?

厳しさでいえば、コンサルタントや投資銀行などがあるかなと思いました。しかし、調べてみると、そうした仕事に就くのは東大卒の人たちばかり。「なんだこの業界。人を学歴で判断して!」と思いましたね(笑)。不動産業界はほとんど学歴不問だったので、「とてもいい業界だ、これぞ自分が勝負できるフィールドだ」と思ったわけです。

ただ、入社して気づいたのは、「学歴不問にしないと人材が採れない」という自信がない会社が多かっただけということ。想像していたような業界では全然なかったです。でも、力をつけたいという一心で不動産業界で頑張って結果を出し、起業するまでに至りました。

そして、想像していたような業界じゃないことが凄いチャンスに思えましたね。

──起業する際にどのような準備をされましたか?

私は人生においてほとんど勉強をしてこなかったですね。でも、本だけは昔から大量に読んでいました。親に「勉強はしなくていいから、本だけは読んでくれ」と言われて育ったんです。勉強は諦められていたのかもしれませんね(笑)サッカーで夢破れ、自分の中で何かきっかけを探そうと思った時も本屋に向かいました。ソフトバンク孫正義さんの『志高く』(実業之日本社)という本に出会いました。

そうしたら、「テクノロジーだ」「今はITの時代だ」「情報革命だ」と書かれていました。今、農業革命、産業革命以来の革命が起きていて、それはまだ始まったばかりだと書いてあったのです。これには衝撃を受けました。

だから、サッカーを辞めたときから絶対にITをやろうと決めていたわけです。ただ、起業するときには30歳手前だったこともあり、全く新たな業界ではなく不動産を扱おうと考えました。FinTechが既に盛り上がりだしていたので、不動産×テクノロジーのReTechもくるだろうなという感覚で道を選んだんです。

文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ 撮影=ナカサアンドパートナーズ

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい