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(Photo by Chesnot)

ネットフリックスの債務依存を問題視する記事はこれまで多く出されてきた。米紙ウォールストリート・ジャーナルによる先日の記事「No Reason for Netflix Investors to Chill(ネットフリックスの投資家が安心していられる理由はない)」も、その一つだ。

ネットフリックスに批判的な人々は、同社が長期的な成功を収められない大きな理由として、債務の蓄積を引き合いに出すことが多い。資金調達手段としてクレジット市場に頼ることは高リスクで、悪い戦略である恐れがあるとの主張だ。

コンテンツの製作は資本集約的なビジネスであり、ネットフリックスはコンテンツ増加のために借金を続け、現金の制約をさらに増やすことになる。この問題は債務により悪化するだけだと論じる人は多い。

現金を巡る懸念

まず、現金に関する懸念は実際に存在すると言っておきたい。メディア業界ではコンテンツが命かもしれないが、ビジネスで重要なのは現金だ。

ネットフリックスは風にあおられた炎のように現金を焼き尽くしている。同社は今年、現金で35億ドル(約3800億円)の損失を出す見通しで、その原因は膨大なコンテンツ関連コストだ。ネットフリックスのコンテンツが契約者増加につながり続けるならば、全てがうまくいくだろう。しかし、成長が止まってしまえば債務を返済できず、会社がすぐさま破産する懸念がある。

多くの人は、ネットフリックスの現金問題をレバレッジと混同して批判している。コンテンツビジネスには製作に大きな資本投入が必要とされる。ネットフリックスは大半の会社と同様、コンテンツに巨額の金をつぎ込んでいる。資金調達方法にはさまざまなものがある中で、ネットフリックスは資本ニーズを満たす方法として債務を選んだことで、大きな怒りを買ってきた。

しかし、クレジット市場は懸念を持っていない。その理由を理解するためには、戦略面での全体像を見る必要がある。

ネットフリックスの資本の効率性

ネットフリックスの負債資本比率は2015年以降増え続け、2019年第1四半期には1.81に達した。これは悪いことなのだろうか?

最も基本的な形の債務は、自分では持つことができない金を手にし、それを何かに投資して、借金なしの状態で得られたであろう額よりもさらに多くの利益を出す力を与えてくれるものだ。債務は正しく使えば強力な道具となり、戦略的に使用すれば、長期的には株主にとってより良い結果を出す。

各種財務指標からは、ネットフリックスが資本を効率的に活用していることが示されている。同社は2017年以降、投資資本に対する利益を増やしてきた。また、会社の長期的な健全性と、現金を生む現運営体制の効率性を示す指標である自己資本利益率(ROE)も、競合企業と比べて良い。また2018年の営業利益は前年の7%から10%に増えた。その主な要因は、売上高の増加だ。

編集=遠藤宗生

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