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I cover retail, from fashion to grocery, and its dance with technology

Photo by Megan Morr/For the Washington Post)

米国では、余分なサービスを省いた「1ドルショップ」が好調だ。低所得層に限らず、お買い得商品を狙うその他の層の消費も引き付けているという点では少なくとも、その魅力を自ら証明している。

1ドルショップ・チェーン最大手のダラー・ゼネラルと、競合するダラー・ツリーの株価は5月30日、いずれも同日に発表した第1四半期の売上高が予想を超えたことで、大幅に値上がりした。

ダラー・ゼネラルの既存店売上高は29年にわたって伸び続けており、同期は前年比3.8%増となった。同社のトッド・ベイソス最高経営責任者(CEO)によれば、中心顧客層の来店回数と購入金額がどちらも増加している。また、顧客の大半を占める低所得層よりも、「もう少し多く稼いでいる」層の顧客が最も大幅に増えているという。

一方、ダラー・ツリーの第1四半期の既存店売上高は同2.2%増となり、45四半期連続での増加を記録した。ただ、同社の売上高は、主に傘下の1ドルショップ・チェーン、ファミリー・ダラーによって伸び悩んでいる面もあるという。

「魅力を高める」ための努力

ランジェリー大手のヴィクトリアズ・シークレットやカジュアル衣料大手のGAPなどが売り場面積を縮小し、靴量販店のペイレス・シューソースなどが事業の清算に追い込まれる中、ダラー・ゼネラルは拡大を続けている。

同社の店舗数は5月3日現在、1万5600店近くに上っている。年内に新たに975店舗を開業するほか、1100店舗を改装・移転する計画だ。ベイソスCEOは決算発表で、自社の市場シェアがさらに拡大していることを示す調査結果があることも紹介した。

1ドルショップの魅力が高まる理由の一つには、各社がより多くの消費者を呼び込むため、生鮮食品や冷凍食品の取り扱いを増やすなど、コンビニエンスストアと同様の商品展開への切り替えに力を入れていることがある。

また、ダラー・ゼネラルとダラー・ツリーはいずれもパーティー用の商品など、客足に左右されやすい生活必需品よりも収益性の高い「非消費財」の品ぞろえを拡大させている。

例えば、ダラー・ゼネラルは化粧品のプライベートブランド「ビリーブ・ビューティー」を立ち上げた。ベイソスCEOによれば、同ブランドには消費財の売り上げを伸ばす「ハロー(後光)効果」があったという。

また、同社は今年4月、国際送金サービス事業者のウエスタンユニオンとの提携を発表。大半の店舗で送金サービスを利用できるようにした。これもまた、客足を伸ばすための試みだ。

編集=木内涼子

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