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進化するGoTツアービジネス

GoTのツアービジネスは、増大する需要に応えるため進化してきた。英国の北アイルランド・ベルファストは重要撮影地の一つで、2020年にはスタジオツアーも登場する予定だ。同市にはまた、世界最大のGoTツアー会社をうたうゲーム・オブ・スローンズ・ツアーズ(Game of Thrones Tours)がある。

同社のツアーの一つは、「鉄諸島」の撮影地やジャイアンツコーズウェー地域、つり橋などを回るものだ。ベルファストからの9時間にわたるこのバスツアーでは、グレイジョイ家のコスプレやおの投げも楽しめる。

クロアチアでは、こうしたツアーが4500件以上開催されるようになった。GoTファンサイト「キングズ・ランディング・ドブロブニク(Kings Landing Dubrovnik)」は、現地ツアー予約サイトのビアター(Viator)によるドブロブニク散策ツアーを紹介している。同ツアーでは、ユネスコ世界遺産に登録された旧市街を探索しつつ、番組に登場する架空の都市キングズ・ランディングについて知ることができる。

残念なことにドブロブニクは、大挙して押し寄せるGoTファンに圧倒されてしまっているようだ。特に問題となっているのはクルーズ船で到着する観光客で、2017年には539隻から75万人が下船し同市を訪れた。これを受け同市では、「街に敬意を払おう」と題された計画が始められた。目的は、ドブロブニク旧市街を訪れる観光客の数を一度に4000人までに制限することだ。

しかし、この観光客制限措置を推進したマト・フランコビッチ市長も、問題の責任がGoTにだけあるとは考えていない。同市長は米CNBCテレビに対し「一部の人はもちろん『ゲーム・オブ・スローンズ』が理由で来ているが、観光客がこの街を訪れる理由はその美しさにある。この街は、豊かな歴史を持つ非常に古い街だ」と述べた。

GoTが、クロアチア、スペイン、アイスランド、アイルランドでの観光客増加の一因となったことは明らかだ。ドブロブニクの前市長はブルームバーグの記者に対し、同市の観光成長率10%のうち、半分は同番組が要因だと述べている。アイルランド紙アイリッシュ・タイムズによると、北アイルランドではGoTにより観光業界に毎年約3000万ポンド(約42億円)の経済効果が生まれている。

クルーズ船企業のクルーズ・クロアチアは来年夏、一度きりのGoTツアーを計画している。2020年8月に開催予定の同ツアーは、7日間かけてクァースやブレーボス、リバーランド、キングズ・ランディングのロケ地を回るもので、定員はわずか38人だ。もしかしたらあなたも『ゲーム・オブ・スローンズ』とともに、夕焼けの中を航海できるかもしれない。

編集=遠藤宗生

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