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ブラジルのフィンテック企業「Nubank(ヌーバンク)」が5月7日、メキシコへの進出をアナウンスした。850万人の顧客を抱える同社は、2018年10月に中国のテンセントから1億8000万ドル(約200億円)を調達し、その際の評価額は40億ドルに達していた。

Nubankは、アジア圏以外では最大のオンライン銀行を運営するユニコーン企業として知られている。

同社のメキシコオフィスは20人で始動したが、年内にスタッフ数を4倍にまで拡大しようとしている。メキシコではブラジルと同様、国民の多くが銀行口座を持っておらず、Nubankはここに巨大な成長の余地を見出した。同社によると3600万人のメキシコ人が銀行口座を持っていないという。

「当社はここ数年間をかけてメキシコの金融システムや市場を調査してきた。その結果、多くの消費者が既存の金融サービスから疎外されていることを知った」とNubankの創業者でチーフエグゼクティブのDavid Vélezは述べた。

メキシコへの進出は、Nubankにとって自然な流れだったという。同社はラテンアメリカ諸国でのビジネス拡大を図っている。Nubankはベルリンにオフィスを構えているが、現地ではシステム開発を行うのみで、欧州市場に進出する計画はないという。

昨年10月のフォーブスの取材に対し、Vélezは将来的な国際展開を示唆したものの、ブラジル以外の国への進出は5年から10年も先の事になると述べていた。

「ラテンアメリカ諸国は多くの若い人口を抱えており、ネットフリックスやウーバー、スポティファイなどのテクノロジー系のサービスは彼らにとって必須のものになっている」と、Vélezは当時述べていた。

「これらの国々の銀行は寡占状態にあり、利用者から非常に高い手数料を得ている。彼らは古びたテクノロジーを用いており、顧客を中心に置いていない」と彼は話していた。

Nubankはメキシコでのテクノロジー人材の育成も視野に入れている。同社にとってこれまでの課題は、優秀な人材の獲得だった。しかし、Vélezは「メキシコは非常に優秀な人材の宝庫だ」とも述べている。

Nubankは過去数年で世界各国から人材を呼び寄せ、サンパウロの本社では25カ国のスタッフが勤務している。しかし、Vélezは以前の取材で、業務が拡大するにつれ、英語を話せるブラジル人スタッフを獲得するのがいかに困難になりつつあるかを話していた。

「Nubankの社内での主要言語は英語としている。外国人スタッフにはポルトガル語を学ぶことも薦めているが、グローバル進出を進めるにあたって英語の重要性は増している」と彼は述べていた。

編集=上田裕資

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