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両角:学生起業家はメディアに取り上げられやすいという側面もあります。広報に関して意識していることはありますか。

小川:実は私は一度リリースのときに記者会見をしているんです。スタートアップで、ましてや学生起業家で記者会見をやったのは私が初めてだと思います。スタート時点から広報を大事にしてきました。

タイミーはメディアに取り上げて頂く機会が多いのですが、私が学生起業家であること以上に、日本社会が直面している人手不足という大きな課題に取り組んでいる部分が大きいと思います。そのような社会的ニーズやトレンドに乗るとメディアに取り上げられやすい。初期に広告費用を出せないスタートアップにとってメリットは大きいです。

広報をやっていくと仲間が集まりやすいですし、学生起業家として広報に力を入れない手はないと思います。

経験の濃さは社会人に負けない

両角:学生起業家として苦労した点や、意識した「戦い方」はありますか。

小川:学生だからと舐められることはあると思います。その理由は単純で「経験がないから」です。それならば経験を積めば良い話です。自分は濃い経験を積み重ねてきたので、経験の面で社会人に負けているとは思っていません。

重要なのは「とりあえず突き進む」こと。ですが、それと同時に資金調達はゴールではないことを意識すべきです。そこをゴールにしてしまうといつまでも自分のやりたいことにたどり着けないと思います。

だから、まず「自分がそもそもなぜその事業をやるのか」という自分の事業への思いの部分を自己分析する必要があります。就活生がよくやる「自己分析」というのはそういった意味では意外と重要で、自分も何度もやりました。

両角:自己分析はどうやってしたのでしょうか。

小川:そうですね。「自分はどのようなときに一番モチベーションが上がったり、下がったりするのか」「モチベーションが下がったときはどのように回復するのか」といったことを何回も自問して書き出しました。

ほかにも3歳くらいの時の写真を見返して「自分はなにをやってきたのか」を考たり、布団の中で「世の中は何を求めているのだろう」と瞑想したり(笑)。あとは、深い話を長時間掘り下げていくことも良いと思います。そうすることで、これまで意外と気づかなかった自分が見えてきたりします。

このような「自分のエネルギーとなる場所」には起業の『種』が隠れているとも言えて、投資家の方は実はそこを見ていたりもするんですよね。

まずは自分のことを知ることから始めて、その上で本当にやりたい事業を見つけたらそれに突っ走る。自分の足を使ってヒアリングをし、現場を知る。そうやって「自分が作らないといけないんだ!」という使命感や思いをエネルギーに変えて他のメンバーを巻き込んでいけば、「学生」という身分に関わらずうまくやっていけるのではないかと思っています。

連載:学生起業家のリアル
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写真=帆足宗洋(Avgvst)  構成=山西みな美 

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