HRマネジメントの新潮流


その次の段階として、仮に僕が会社を退いたとしてもフラットで尊重し合う空気を維持できるようにすること。組織や権威的なものに迎合せず、常に生まれ変わり続けながら、良い習慣だけを残してほしいですね。

篠田:企業の価値観は、トップがいない状態でも社員がどんなことを考え、決定するかに表れるのかもしれませんね。組織の風土を整えるためにトップは手を尽くすべきですが、一方では全てをコントロールすることはできないと諦めることも大事です。

例えば、何かを指示する際には一から十までその意図を伝えない方がいい場合もありますよね。「こういうことができたらいいんだけどな」くらいの考えがまとまっていない状態で部下に投げていると、気軽に意見を話してくれますし、自分ごととして一緒に考えてくれますよね。

佐野:仮に一から十まで意図を汲み取って動ける人材をつくることができたとしても、それは自分の劣化コピーでしかありません。その意味でも既存の風習に迎合するのではなく、自分の頭で最善を考えたものを認め合うことが本当の尊重ですよね。

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*1 . 安心社会から信頼社会へ 日本型システムの行方
信頼に関する一連の研究は山岸俊男氏の書籍に詳しい

*2 P・F・ドラッカー. ドラッカー名著集8 ポスト資本主義社会
「彼の動機は、資本家と労働者が、生産性の工場に共通の利益を見出し、知識の仕事への応用によって調和ある社会をつくることだった。今日のところ、この考えに最も近かったものは、第二次世界大戦後の日本の経営者と労働組合だけである」

*3 What Silicon Valley gets wrong (and right) about culture

*4 ダニエル・コイル. THE CULTURE CODE ―カルチャーコード― 最強チームをつくる方法
「また金曜にに開催される全社会議でも、すべての社員が、ペイジら創業者にどんな質問をしてもいいことになっている。もちろん、創業者のほうも、社員に何を尋ねて良い」

構成=野口直希 写真=小田駿一

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