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健康的な飲み物の人気は多くの場合、飲食品業界でのもう一つの大きなトレンドである有機食品の需要増加と結びついている。消費者は、包装が少なく、動物虐待を行わない商品、肉を全く使わないか肉の量が少ない食生活をますます求めるようになっている。こうした食習慣に完全移行しなくとも、州のうちの数日だけ実践する人もいるだろう。

薬物使用の影響に関する知識や大麻市場の規制緩和も、違った面で影響を与えている。米国をはじめとする主要先進国では、オピオイド危機に関する認識が高まり、消費者はより健康的な商品を選ぶようになっている。その一方、米国や欧州で黎明期にある合法大麻産業が大きな成長を遂げていることは、飲料業界にとって明確なけん引力となっており、その当然の成り行きとして、大麻企業と飲料製造企業の間ではコラボレーションが進んでいる。米国のアルコール生産大企業の多くが、今は大麻企業と提携している。米調査会社CBインサイツは、昨年末に次のように報告した。

「ハイネケンの子会社であるラグニタスは、アブソルートエクストラクツ(AbsoluteXtracts)と共同で、テトラヒドロカンナビノール(THC)入りのスパークリングウオーターを発売した。さらにモルソンクアーズは、大麻を煎じた飲料の開発に取り組むため、ハイドロポセカリーと提携関係を結んだ」

ギネスやタンカレイ、ベイリーズ、スミノフを手掛ける世界最大のアルコール製造企業ディアジオは、ノンアルコール飲料分野を積極的に探究し、傘下のベンチャーキャピタル部門を通して英国のシードリップ(Seedlip)など新たなノンアルコール飲料スタートアップに投資している。

フランスでは、一部の既存ワイン生産企業がノンアルコールワインの開発に取り組んでいる。ピエール・シャヴァン産のピエール・ゼロは、英国の権威あるタウン・アンド・カントリー誌で2018年末、最高水準のノンアルコールワインとされた。

昨年の夏には、フランスで愛されるブランドの一つであるペルノ・リカールが、植物やその抽出物を使用したノンアルコールジンを製造するスウェーデンと南アフリカの合弁ブランド「Ceder’s」の英販売業者となった。

ノンアルコール飲料の需要が最も高いのは25~44歳で、大麻ラテやサボテン水から、新興ブランドの植物由来アルコールフリーカクテルまで、さまざまな商品を支持している。今は中小企業がこの新たな飲料トレンドに参入するのにぴったりの時期だが、中小企業は大手の競合他社が確立させた販売網や生産ラインとの競争を強いられることとなる。

編集=遠藤宗生

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