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この研究員はまた、次のようにも述べている。

「論文の著者らは、ネイルサロンに関する過去の調査結果で示された室内のベンゼン濃度と、今回の結果が一致しなかったと述べている。また、ベンゼン濃度が最も高かった3カ所のネイルサロンは、近所にガソリンスタンドがあった。ベンゼンの濃度は、ガソリンスタンド周辺で高くなることが分かっている」

「たばこの煙にも、高濃度のベンゼンやその他の汚染物質が含まれている。調査対象者がたばこの煙をはじめネイルサロンとは無関係の汚染源に暴露していた可能性についても、明らかにされていない」

利用客への影響

現時点では、調査対象とした化学物質とがん発症との直接的な関連性は証明されていない。だが、ネイルサロンの従業員が多くの場合、これらの化学物質に長時間にわたってさらされていることは確かだ。

研究結果によれば、ネイリストたちの労働時間は週当たり平均52.5時間。長い人では同80時間だった。ネイリストの70%が少なくとも1度は、目の炎症や皮膚炎、頭痛など、VOCへの暴露に関連しているとみられる症状を経験していた。

米国人が昨年、ネイルサロンでのサービスに支払った金額は約80億ドル(約8780億円)に上る。だが、これらのサロンで短時間を過ごすだけの顧客や、自宅で爪の手入れをしている人たちが、VOCをはじめとする化学物質に高濃度で暴露する可能性は極めて低い。

論文の筆頭筆者は、ひどいアレルギーやぜんそくがある場合を除き、ネイルサロンの顧客が心配すべきことはほとんどないとの見方を示している。

編集=木内涼子

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