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サムスンが今秋発売するGalaxy Note 10は7インチ近い大画面の5G対応端末で、次世代のテクノロジーを待ち望む世界のガジェット好きを喜ばせそうだ。しかし、同社の折りたたみ式端末は大失敗に終わる可能性が高まった。

5月7日、サムスンは革命的デバイスとして宣伝された折りたたみ式端末、Galaxy Foldの事前注文の「自動キャンセル」を始めると宣言した。Galaxy Foldに関してはレビュー機をテストした記者から「ディスプレイが破損した」などの不具合を指摘する声が相次いでいた。

サムスンは今、世界初の折りたたみ式端末を市場から引き上げようとしており、販売再開の期日も示していない。これは重大な失態といえる。

同社はレビュー機の不具合の発生を受けて端末を回収し、事態の沈静化に務めてきた。ガジェットサイトのiFixitがGalaxy Foldの分解レポートを公開したところ、サムスンはこの記事を削除させた。そして今、Galaxy Foldの出荷は無期限の停止状態になったのだ。

現在もなおGalaxy Foldを受け取れる可能性があるのは、既にこの2000ドルのデバイスを予約注文済みで、サムスンに対し「製品を受け取りたい」と明確に伝えた人に限られる。

サムスンは今週、予約注文を行った顧客全員に対し「顧客から特に連絡がなく、当社が5月31日までに出荷を行っていない場合、その注文は自動的にキャンセルされる」とのEメールを送信した。

サムスンの競合メーカーや、サムスンに敵意を抱く人たちは同社の失態を喜んでいるのかもしれないが、これはスマホ業界全体にとって深刻な打撃だ。Galaxy Foldには画期的なディスプレイ以外にも、多くの先端的テクノロジーが詰め込まれていた。

仮にサムスンが折りたたみ式スマホという新たなカテゴリで成功を収めていたなら、全ての競合メーカーにプレッシャーを与え、業界全体のイノベーションの進化につながったはずだ。

しかし、Galaxy Foldの失敗により折りたたみ式端末のイメージが損なわれ、競合らがこのジャンルに向かう意欲も低下してしまった。今後は折りたたみ式端末分野への参入を見送るメーカーも出てくるだろう。

今年最もエキサイティングな端末だったはずのGalaxy Foldが、幻に終わろうとしている。スマートフォン市場全体からまた一つ、面白さが失われようとしている。

編集=上田裕資

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