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Public Meets Innovation代表理事 石山アンジュ

「シェアリングエコノミー界の顔」として活動する平成元年生まれのPublic Meets Innovation代表理事、石山アンジュ。「10年後、50年後の当たり前を提案し、社会のルールを変えていこう」と、ミレニアル世代の官僚や弁護士らと、IT系スタートアップの経営者をつなぐ新しい場づくりを始めた。


石山アンジュが立ち上げた一般社団法人の名は、「Public Meets Innovation(PMI)」だ 。その名のとおり「本当に社会やルールを変えるためにも『Public がInnovationに会いに行く』という方向性にした」。国への陳情型ではなく、新しいベクトルで社会を動かそうという狙いがある。背景には彼女のキャリアが大きく関わる。

石山は新卒でリクルートに入社後の2015年、フリーランス向けのスキルシェアサービスを手がける「クラウドワークス」に転職。IR広報や政策渉外担当として新産業における制度づくりのため、省庁や議員会館を往き来する日々を送った。

政策渉外の現場で感じたのは、公共とIT業界の土壌が違いすぎることだ。ITサービスは次々と生まれるが、必要な制度づくりが追いついていかない。

一方で、経営者の多くは、事業を成長させるうえで政治と関与するメリットを感じていない。「新しい産業だからこそ、官民一緒にルールづくりをする必要性を痛感した」。

そんななか、「シェアリングエコノミー協会」の立ち上げに携わり、活動をシフトさせていく。

公共政策と広報の責任者として、ライドシェアや民泊など多様な270社の会員企業を束ね、各分野の課題をまとめて国に提言する。シェアサービスが政策を推進し得ることを国家公務員や政治家に説く。

一時、政治家の道も考えたが、「しがらみを背負って政治の世界に入っても、社会の構造は変わらない。官民関係なく、新しい概念に共感する次世代のリーダーが、社会を変革していくコミュニティをつくろう」と決意した。

「大豆飲料じゃダメですか」

「彼女は意外と折れないですよ。公共に対して強い信念と野心があり、大事なところは決して譲らない。それが良いところですね。今、社会で活躍したい女性に必要なスタンスではないでしょうか」。PMIの理事であり、経済産業省の現役官僚である小田切未来は、石山の印象をこう語る。

小田切が、石山からPMIの構想を聞いたのは、18年2月のことだ。官民の視点は違えど、両者をつなぎ社会を変革したいという志は全く同じだった。

文=督あかり 写真=小田駿一

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