『グローバル化2.0』時代に活躍する


世界に飛び出す

経沢:吉田さんは幼少期を海外で過ごされていますが、そこから日本に戻ってくるのは大変ではなかったですか。

吉田:私は中学に入るタイミングで日本に戻ってきたのですが、今思うとそれぐらいの年齢の適応力はすごいと思います。これは良くも悪くもなのですが、中学の3年間が終わる頃には私もしっかりと「日本人的要素」を持ち合わせていたと思います。

海外では小学校でも積極的に発言することが是とされるので、私もその流れで中学1年生の頃はかなり頑張って授業中に発言をしようとしていたと思います。ただ日本でそれをやり過ぎると「出しゃばっている」となるじゃないですか。それで中学3年生ぐらいになると普通の発言回数になっていたと思います。なので「良くも悪くも」ですね。

あとは同じく適応力で言うと、中学1年生の頃はまともに漢字が書けませんでしたが、今は普通に書けます。

経沢:「群雄割拠」とかも書けるようになった訳ですね(笑)。

吉田:そうですね(笑)。



経沢:実は今年、10歳になる私の娘が海外留学をしました。娘本人の希望であり、また私も娘が大人になる頃にいろいろな選択肢を持てる状態であってほしいなと思っているので、送り出すことにしました。「海外に行くとどのような人間に育つのかな」と、興味深く思っています。

吉田:その年齢での海外留学は本当に良いことですね。あくまでも個人的な意見ですが、海外に行くことで受ける影響は2つあると思っています。

1つは「愛国心が強くなる」ということです。日本国内で日本人として育つと日々の生活の中で「自分は日本人である」と意識させられる場面がほとんどないですが、海外では「あの人は日本人である」という目で常に周りから見られます。海外で育った日本人は逆に日本に対する愛国心が強くなるのです。

もう1つは「考え方の柔軟性が増す」ことです。我々が普段アメリカや中国など他の国の人を見て行動様式に違和感を覚えるのは、「日本だと普通はこうである」という発想がいつの間に自分の中で定着しているからだと思います。

ただ環境を変えながら育つことで「特定の価値観だけが自分の中で根付く」ことが回避されると、どのような価値観に接しても「確かにそういう考え方もあるな」と思えるだけの思考の柔軟性が生まれると思います。

経沢:私も含めてですが、「海外に住みたい、進出したい」と思いながらも、いろいろと理由をつけてあと一歩を踏み出せずにいる人はたくさんいると思います。そのような人たちに、吉田さんだったらどのように目を海外に向けてもらうのですか。

吉田:冒頭の話と共通するのですが、やはり「刺激を受けること」と「成功体験」と思います。きっかけ作りという意味では、最初は強引に背中を押してあげることも必要なのかもしれません。実際に「海外」を体感し、そして「もう一度体験したい」と思ってもらう。その繰り返し作業ですね。

経沢:ぜひ、私も挑戦したいと思います。

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文=吉田健太朗 写真=原哲也

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