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I cover Google parent company Alphabet and artificial intelligence.

Sundry Photography / Shutterstock.com

グーグルのクラウド部門のトップに新たに着任したThomas Kurianは4月9日、サンフランシスコで開催された開発者会議「Next」で、外部企業と連携する方針を打ち出した。

オラクルの役員を長年務めた後、昨年11月にグーグルに移籍したKurianは、当日のキーノートで、「マルチクラウド」戦略を鮮明にした。

グーグルにとってクラウド部門は、今後の収益を多様化させる上で重要だが、この分野の競争は激烈だ。市場のリーダーはアマゾンで、マイクロソフトがそこに続く。グーグルは3位だが、上位2社との開きは大きい。ただし、Kurianは「この市場はゼロサムゲームの争いではない」と述べた。

Kurianによると88%の企業が複数のクラウドの利用を検討しており、それを前提に、グーグルはアプリの管理プラットフォーム「Anthos」を新たに立ち上げた。AnthosはアマゾンのAWSやマイクロソフトのAzureに加え、グーグルのGoogle Cloudとも連携可能だ。

「グーグルはマルチクラウド化に向けたアプローチで、業界をリードしていく」とKurianは述べた。ガートナーでクラウド戦略を専門とするアナリスト、David SmithはKurianの戦略を「大胆だ」と述べた。

グーグルのクラウドが、AWSなどの競合とうまく連携できれば、既に競合のプロダクトを利用中の顧客をGoogle Cloudに取り込める。グーグルはこの分野で、特定の企業の需要を独占しようとはしていない。

Kurianはさらに、この分野の競合がオープンソースを謳いながらも実際は囲い込み的アプローチをとっていることにふれた。アマゾンのAWSがその代表的な例だ。

対照的にグーグルは今回、7社のオープンソースのデータマネジメント企業との連携を発表した。同社はConfluentやDataStax、Elastic、InfluxData、MongoDB、Neo4j、Redis Labsらと提携し、Google Cloudの利便性を向上させる。

 Google Cloudの顧客らは今後、提携サービスを統合的なサポートを受けつつ利用でき、グーグルはパートナー企業に、売上の一部を支払う。

キーノートの途中でKurianは、「グーグルの企業向けサービスはサポートが十分でない」という不満の声を受けていることを語り、今後はサポート要員やセールス担当を増員すると述べた。

グーグルはGoogle Cloudの具体的な売上目標を公開していないが、同社がクラウド事業に深くコミットしていることは明らかだ。

当日、壇上にあがったサンダー・ピチャイCEOは、イベントのキックオフで次のように述べた。「みなさんと一緒に旅に出かけたい。これはとてもロングタームな旅になる。グーグルは顧客企業にとって、最高のパートナーになることを目指している」

編集=上田裕資

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