Close RECOMMEND

国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

現行型のトヨタ86

「次世代のクルマ」についてとなると、ほとんどと言っていいほど、3年以内に登場するバージョンについて書くことになる。その先に出る次々型というか、2代先の話はあまりしない。なぜなら、情報が少なく曖昧だから。

でも今回は、とある情報源から、トヨタとスバルの協業で開発されてきた86/BRZの次期型と、次々型の話を掴んだのでお伝えしよう。

でも、次期型の話をしておかずして、2代先のモデルの詳細は語れない。一番重要なことを言っておこう。2021年頃にデビューする予定の次期型は、今まで通りの共同開発だ。それに対して、2026年頃に登場される予定の次々型は、それぞれの方向性がガラッと変わるそうだ。つまり、86とBRZは全く別物になり、86はなんとミドシップスポーツに生まれ変わるという。

まず、次期型のプラットフォームは現行型からのキャリーオーバーで、スバル生産の水平対向4気筒エンジンを縦置きにした後輪駆動のレイアウトとなる。そして搭載されるエンジンは、現行型の2Lから、新開発の2.4Lにバージョンアップし、パワーは200psから220psに上がるという。これは、アメリカ市場向けの大型SUV「アセント」に搭載されるパワーユニットだ。

それとは対称的に、2026年に登場する予定の次々型は、2社による共同開発ではなく、それぞれが独自の方向性で開発を進めるそうだ。

僕としては嬉しい話だな。やはり、正直にいうと、86みたいなスポーティなクルマにはトヨタが独自に開発するエンジンを搭載して欲しい。旧型スープラとMR2、そして初代86にはトヨタ製のエンジンが搭載されたと同様にね。つまり、トヨタにはそれだけ才能とビジョンがあるから、それらを精いっぱい活用して欲しい。

では、トヨタはどんなエンジンを積むことになるのか。情報源の話によると、スバル製ボクサーエンジンはコストがかかりすぎるパワーユニットということで、開発コストがより低額なトヨタ製、新開発の3気筒1.6Lターボを搭載するミドシップクーペに転向されるという。当然、パワーは次期型の220psと同様、もしくそれ以上の出力が出るという。

しかし、ミドシップスポーツに変わるということは、次々型の外観が思い切り変わるということだ。ドライバーのすぐ後ろにエンジンを載せることによって、クルマのデザインが現行型のローングノーズから、ミドシップだったMR2みたいなショートノーズに変わり、しかも全体的なプロポーションもコロッと変わる。

トヨタが独自開発にプライドを取り戻す

残念ながら、次々型は7年ほど先に出るモデルなので、写真や想像イラストもないけど、プロポーションとしては、下のMR2のようなショートノーズとリアデッキに変わるはず。


トヨタMR2

トヨタがスバルとタイアップし、86のコンセプトカーが登場したのは、2009年の東京モーターショー。同車が発表されて86に勢いがつき、「86」と海外仕様の「GT86」というネーミングが一気に世界へ広がった。アメリカでも、86をドレスアップさせたり、ターボ付きのアフターパーツ・キットも販売されるようになった。

次期型はそのままのネームバリューで売れるとしても、次々型が完全にトヨタ製ターボエンジンを積むミドシップスポーツに生まれ変わるということは、期待を呼ぶだろうし、トヨタが独自開発にプライドを取り戻すことになる。市場にも大きく影響するに違いない。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい