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ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長 柳井 正

ユニクロは、テニス選手の錦織圭、ロジャー・フェデラー、車いすテニスの国枝慎吾、ゴードン・リード、スノーボードの平野歩夢、ゴルフのアダム・スコットの6名とパートナーシップ契約を結び、その活動を支援してきた。なぜ、柳井正はアスリートを支援するのか。アスリートに投資する理由を聞いた。

ユニクロが「車いすテニス」の支援で目指す社会

──ユニクロは、世界をリードするアスリートたちを支援してきましたが、アスリートとパートナーシップを結ぶことになったきっかけは何だったのでしょうか?「ユニクログローバルブランドアンバサダー」として、スポーツ選手を選んだのはなぜですか?

始まりは国枝慎吾選手です。2007年に史上初めて車いすテニスのグランドスラムを達成、08年には北京パラリンピックで金メダルを獲得した国枝選手は、そのころから日本人で初めて車いすテニスのプロ選手になろうとしていました。

知人を通じて彼と会い、彼の情熱と人としての素晴らしさに心を打たれ、09年8月に所属契約を締結してウェア提供を始めました。

その次が錦織圭選手です。錦織選手は08年にツアー初優勝を果たしてその後の活躍が期待されていましたが、09年に怪我で長期離脱を余儀なくされます。ランキングも低迷していましたが、日本企業として彼を応援しようと11年から支援を始めたら、14年にはトップ10入りを果たしてくれました。

オーストラリア出身のアダム・スコット選手は、同じ太平洋の島国である日本の企業とのスポンサード契約を望んでいたようです。彼がまた、ジェントルマン・オブ・ジェントルマン、紳士の中の紳士と呼ぶべき非常に素晴らしい人格者なのです。メジャーの試合で、他の選手が林に打ち込んだボールを一緒に探し、ファンに対しても最後までサイン対応をするような選手です。

我々のようなスポンサー企業に対しても敬意を持って向き合ってくれます。13年4月に支援を始めた直後のマスターズでは、オーストラリア人として初優勝を果たしました。

17年には、前年に全豪、ウィンブルドン、リオデジャネイロ・パラリンピックを制した英国出身の車いすテニス選手のゴードン・リード選手とパートナーシップを締結しました。当社は14年から車いすテニスツアーのスポンサーを務めており、リード選手への支援を通じて、障害者も分け隔てなく活躍できるダイバーシティ社会の実現を目指しています。

構成=萱原正嗣 写真=アーウィン・ウォン

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