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はしか(麻疹)・おたふくかぜ・風疹の3種混合(MMR)ワクチンに関して過去に行われた幾つもの研究結果を裏付ける新たな研究結果が、先ごろ米医学誌「内科年報」に掲載された。自閉症とMMRワクチンに関連性がないことを、改めて確認したものだ。

新たに発表された研究結果の特に優れた点は、調査対象者が非常に多いことだ。研究チームは、デンマークで1999~2010年に生まれた65万7461人の子供たちを1歳の誕生日から2013年まで追跡調査した。

調査期間中には、6517人の子供が自閉症を発症した。だが、研究者らによれば、自閉症の発症リスクに関して、MMRワクチンを接種した子供とそうでない子供の間に差異は全く確認されなかった。

この研究は基本的に、2002年に結果が発表された53万7303人の子供を対象とした研究と同じことを調べたものだ。いずれも非常に大規模で、MMRワクチン以外の予防接種が自閉症の発症に影響を及ぼす可能性や、このワクチンが自閉症の家族歴を持つ子供の発症の「引き金」になる可能性を除外するなど、極めて綿密に行われた調査だ。そして、いずれの研究も同じ結論を示している。

「反ワクチン」運動の脅威

子供のころに白血病を発症した筆者は、ワクチン接種を受けていない他の子供たちから感染するリスクが極めて高い状態にあった。簡単に言えば、はしかにかかった子供が周囲に1人いれば、死亡する可能性があったのだ。化学療法によって、免疫系が意図的に破壊されており、体を守る機能が失われていたためだ。

幸いなことに、私が学校に通っていた時期はワクチン接種率が非常に高かった。そのため、ウイルスに暴露する危険性は相当に低いか、またはなかった。だが、がんを発症した子供とその親たちは現在、そうした状況にはなく、不安を抱えている。

北米ではこのところ、米国の11州を含む複数の地域で、はしかが流行している。免疫力が低下している幼児・小児を含むがん患者やその他の病気を持つ人たちは、リスクにさらされているのだ。

編集=木内涼子

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