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サンフランシスコに本拠の物流フォワーダー企業「Flexport」は、自社でジャンボジェットを保有し、11ヶ所のオフィスと4ヶ所の倉庫には1066名の社員が勤務している。CEOのRyan Petersenは、「この市場は人類と同じくらい歴史が古い」と話す。

同社は2月21日、ソフトバンクのビジョンファンドが主導するラウンドで10億ドルを調達したことを明らかにした。出資には既存株主のFounders Fund、DST Global、Cherubic Ventures、Susa Ventures、SF Expressも参加した。関係者によると、Flexportの評価額は32億ドル(約3500億円)に達したという。

これを機に、ビジョンファンドのマネージング・パートナーであるMichael RonenがFlexportの取締役に、ディレクターのEd Shragerがボードオブザーバーに就任する。

Flexportは、2018年の売上高が前年比95%増の4億4100万ドル(約490億円)と、この規模のスタートアップとしては驚くべきスピードで成長している。

Flexportとソフトバンクは、過去2年に渡り交渉をしてきたが、孫正義が2017年に発表した「300年ビジョン」を契機に一気に距離が縮まったという。Petersenと孫は、いずれもテクノロジーを駆使した「情報革命」によって人々を結びつけることを目指している。

「事業を長く持続させること」をコアバリューに掲げるPetersenは、300年ビジョンを発表した孫の大胆さに共感したという。「国際貿易の歴史は、人類の歴史と同じくらい古い。あらゆる業界が貿易を基盤にしており、数百年先の未来を見据えて貿易を進化させたい」とPetersenは話す。

Flexportは、ソフトウェアと1万人を超える輸出入の専門家、物流倉庫を組み合わせて顧客のサプライチェーンを管理している。物流フォワーダーは米国に5900社以上存在し、市場規模は数兆ドルと推計される。物流フォワーダーの多くはメールや電話、スプレッドシートを使った昔ながらのスタイルで業務を行っている。

「物流フォワーダーの上位100社の中でネットスケープ以降に設立されたのは我々だけだ」とPetersenは話す。

Yコンビネーター出身の企業

Flexportはテクノロジーを用いてオペレーションを近代化し、顧客を増やすことに成功した。同社は2014年にスタートアップ養成機関である「Yコンビネーター」のプログラムに参加した。

2011年以降、多くのスタートアップがマーク・アンドリーセンの「ソフトウェアが世界を飲み込む」という考えに共鳴する中、旧態依然とした物流業界にソフトウェアを導入しようと考えたのはPetersenだけだった。

編集=上田裕資

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