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スーツケースメーカー以上の存在に

市場調査会社NPDグループによると、ラゲージ市場は現在、アメリカで30億ドル弱、世界で350億ドルの規模に達している。

なお、企業の統合も進んでおり、16年にはLVMHモエ ヘネシー・ルイ・ヴィトンが独高級ブランドの「RIMOWA」を買収した。また、業界大手サムソナイトは、TUMIを18億ドルで取得している。こうした中、いわゆる「スマートなラゲージ」を謳うたったスタートアップが、次々と現れては消えていった。

アウェイは他社製品と差別化するため、スーツケースにさまざまな工夫を施している。耐久性を重視し、日乃本錠前製のキャスターやYKK製のファスナーを採用。また、携帯電話を充電するためのリチウムイオン電池を搭載しているほか、大量の衣類を詰め込めるように圧縮袋をつけている。同社はすでに、各国で12件の特許を申請しており、他社には真似できない独自のスーツケースを目指している。

アウェイが手がけるのは、スーツケースだけにとどまらない。すでに、普段使いのバッグやリュックも発売している。17年は、パリのファッション・ウィーク中にポップアップ・ホテルを仕掛けた。今後はスキンケアやアパレル、旅行の予約なども視野に入れる。どの分野に進出するにせよ、決め手となるのは顧客からのフィードバックだという。

これまでに合計50カ国を訪れた経験を持つルビオは、「この会社を始めたのは、ラゲージが好きだったからというより、旅行が好きだったから」と話す。

単なるスーツケースメーカーにとどまることなく、独自のライフスタイルを提案していく考えだ。


ステフ・コーリー◎アウェイCEO。かつてケイト・スペードでバイヤーを務めていた。

ジェン・ルビオ◎アウェイ会長。ネット広告代理店や服飾ブランドで勤務した経験を持つ。

文=エイミー・フェルドマン 写真=ジャメル・トピン

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