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Ivan Smuk / Shutterstock.com

米ビルボードは1月19日、2018年の米国におけるアナログレコード・アルバム売上が前年比で15%増となったとレポートした。アナログレコードの売上は、13年間連続で上昇しており、CDの売上が前年度比で20%も減少したのとは対照的だ。

昨年最も売れたアナログレコード・アルバムは2014年のSFアクション映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のサウンドトラックだったが、上位10作品の大半は、はるか昔にリリースされたものだ。マイケル・ジャクソンの「スリラー」や、フリートウッド・マックの「Rumours」、ビートルズの「アビイ・ロード」、プリンスの「パープル・レイン」などがトップ5を占めた。

しかし、アナログレコードの売上は報道されている以上に高まっている可能性が高い。ビルボードの集計にはインディー系のストアや、小規模なオンライン業者の数値は含まれていない。さらに、中古市場に流通するアナログレコードの多くは、高値で取引されており、新品のレコードの価格の数倍にも達している。

過去の遺産とも呼べるアナログレコードへの関心の高まりはどこから来ているのだろうか。古い世代の音楽ファンたちは、若い頃にお気に入りのレコード盤に傷が入って音飛びしたり、ループしてしまう現象に苦しんでいた。その当時の愛聴盤を今再び、新品で入手して聴くことで、ノスタルジックな時間に浸れるのだ。

また、アルバムに同梱されたライナーノーツを改めて読める点も大きなメリットだ。筆者の場合は昔、エルトン・ジョンの初期の作品で歌われている内容を理解するのに苦しんだ思い出がある。しかし、大人になった今、歌詞カードを見ながら歌を聴くことで、ようやくその内容が伝わってくる。

若い頃に聴いたアナログレコードを、今再び入手して聴くことは大きな喜びとなる。ピンク・フロイドの「ダークサイド・オブ・ザ・ムーン」の新品のアナログ盤を、ターンテーブルに載せると、昔聴いていたよりもはるかに豊かなサウンドを楽しむことができるのだ。

新規格のレコード「HD vinyl」が発売へ

そんな中、音楽関係者の間で期待が高まるのが、今年にも発売が期待される高品位のアナログレコード規格の「High Definition Vinyl(HD vinyl)」だ。この規格が普及すれば、ターンテーブルやスピーカーの売上をも押し上げ、1980年代にCDが登場した頃のような効果がもたらされる可能性もある。

昨年4月、DJ MagazineはHD vinyl規格のレコードが1年以内に発売される可能性に言及した。オーストリアのスタートアップ企業「Rebeat Innovation」が開発したHD vinylは、従来のLPよりも高いオーディオ忠実度を誇り、長い再生時間を実現する。また従来のレコードプレーヤーで再生できる点も、普及に向けた大きなアドバンテージになりそうだ。

編集=上田裕資

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