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ハリスンらは、「ボット・クローラーを使ってUMUCの所有物を検知し、決められた手順に沿って大規模に削除通知を出す」方法を検討した。つまり、自律型プログラムを立ち上げてインターネット上を検索させ、UMUCの授業で出された問題や課題に関連するデータを検出するのだ。共有サイトでUMUCの所有物を発見したボットは、著作権保護法などに基づき自動的に削除通知を出す。

タスクフォースによると、こうしたボットは「許可を得ていないアップロードに関わったユーザーの識別情報」を追跡できるため、不正共有を行う学生をある程度減らせるという。ただ、アップロードする側の学生は他の学生に学業成果物を直接渡しているわけではなく、誰もダウンロードしない可能性もあるため、こうした学生にどのような処分を科せるのかは不明だ。それでも、期末試験の解答をアップすれば学校から電話がくる恐れがあると思わせるだけでも、不正な共有行為を抑止できるだろう。

さらに、ボットが自動生成した削除通知には大きな効果が見込めるわけではない。共有サイトの多くは、米国の著作権法が及ばない場所に拠点を置いているからだ。実際の行動につなげるためには、UMUC、あるいはほかの学校が訴訟を起こして勝訴する必要があるかもしれない。

こうした問題は別として、課題の不正共有のまん延に対する行動を起こしたUMUCは大きな称賛に値する。同校は少なくとも問題を認め、対処法について議論したが、多くの学校ではそれすらできていない。UMUCの削除通知ボットが本当に機能すれば、他の学校もそれに倣わざるを得なくなるかもしれない。

これは起業家にとってはビジネスチャンスだ。学校は、不正共有ビジネスの取り締まりに金を払うだろうし、1校が始めれば他も追随するだろう。対策を打たないのは体裁が悪いだけでなく、不正共有サイトを放置すれば大学経営というビジネスの存続にかかわる驚異となるからだ。ハリスンは、この手の不正は大学の「信用」に対する脅威だと指摘している。

編集=遠藤宗生

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