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米国のDNA解析のスタートアップ「10x Genomics」が、新たに3500万ドル(約38億円)のシリーズD資金調達を行った。カリフォルニア州プレザントン本拠の、同社の企業価値は12億8000万ドル(約1400億円)とされた。

10x Genomicsの累計資金調達額は、2億4300万ドルに達している。同社の共同創業者でCEOのSerge Saxonovは調達資金をR&Dに注ぎ、マーケティングやセールス部門も増強すると述べた。

10x Genomicsは生物学者らが、個々の細胞内にある遺伝子を理解するツールを提供している。同社のプロダクトはフレッド・ハッチンソンがん研究センターでも採用され、免疫療法や細胞療法を受ける患者のがん細胞の分析に利用されている。

「当社のツールを使えばがん細胞を正しく分析し、どのような治療が適切かを知ることができる。2年前では不可能だったテクノロジーを実現できた」とSaxonovは話した。

Saxonovはこの分野の有力企業の23andMeのリサーチ主任だった人物だ。チーフサイエンティストのBen Hindsonも、過去にQuantaLifeを創業し、2011年に1億6200万ドル(約183億円)でBio-Radに売却していた。2名は2012年に10x Genomicsを創業し、ソフトバンクやVenrockなどの有力VCの支援を受けてきた。

今回のシリーズDはMeritech Capitalが主導し、フィデリティやウェルズ・ファーゴも参加した。

プレスリリースによると、10x Genomicsは2015年から2017年にかけて、売上を20倍に伸ばしたという。フォーブスは先月の記事で、同社の2017年の売上が7100万ドルに達したと伝えていた。

2018年の下半期に同社はEpinomicsとSpatial Transcriptomicsの2社を買収し、遺伝子解析分野に新たなイノベーションをもたらそうとしている。また、先日はスウェーデンに新たな研究拠点を開設したほか、シンガポールと中国にも拠点を設けた。

さらに、昨年は新規で6つのプロダクトを立ち上げ、エピジェネティクスなどの新たな領域向けのツール提供を開始した。

「新たな発見を迅速に、患者のケアに導入する試みを進めている。試行錯誤を重ねつつ、がん治療のイノベーションを促進していきたい」とSaxonovは話した。

編集=上田裕資

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