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セリーナ・ウィリアムズ(Photo by Marla Aufmuth/Getty Images)

マッチングが発生したら、まず女性のほうから最初のメッセージを送らねばならないというルールで知られる出会い系サイト「バンブル(Bumble)」が、女子プロテニス選手のセリーナ・ウィリアムズを広告キャンペーンに起用する。

「女性ファースト」の出会い系サイト、バンブルを設立したホイットニー・ウォルフは、ウィリアムズとタッグを組むことで、「バンブルが掲げる理念を具体化できる」と述べた。

バンブルのグローバルアドバイザーに就任したウィリアムズは、自身の娘を含む世界の女性らに、自らの意思で人生を切り拓いていくスタンスの重要性を訴えようとしている。

世界で4700万人の会員数を抱えるバンブルの企業価値を、フォーブスは10億ドルと試算している。バンブルは出会い系サービスのみならずビジネス仲間や友人と知り合える「Bumble BFF」や、リンクトイン的機能の「Bumble Bizz」を備えている。

バンブルのマネタイズ手段は2つある。有料のプレミアム会員制度と企業から広告収入を得るブランドパートナーシップ制度だ。同社は今年後半に、広告プラットフォームを本格始動させようとしている。

今回のウィリアムズを起用した広告キャンペーンは、2月3日に開催される全米最大のスポーツイベント「スーパーボウル2019」の開催と同時に正式始動する。バンブルはこれまで同社のフェミニズム的スタンスを、様々な場で打ち出してきた。昨年9月にはニューヨーク・タイムズ(NYT)に全面広告を打ち、「BELIEVE WOMEN」という文言で紙面を飾った。

また、昨年3月にはプロフィールページから銃の画像を排除するルールを明示し、銃犯罪撲滅を推進するスタンスを打ち出した。バンブルの社員の85%は女性で、女性がリーダーシップをとることを推進している。

背景にはバンブルが今後のメインターゲットとするZ世代(1990年代中盤から2000年代初頭に生まれた年齢層)が、社会に変革をもたらす企業を歓迎していることがあげられる。女性の間からは、女性の社会進出を促す企業への信頼度が高まり、化粧品業界やフィットネス業界でも、この流れは大きなうねりとなっている。Z世代の購買パワーは今後、1400億ドル(約15兆円)を突破するとされている。

バンブルのゴールは、出会いの場で女性に主導権を握らせることにとどまらない。同社は女性が経営するスタートアップ企業への出資活動も進めている。同社はウィリアムズを起用したキャンペーンで、女性たちに「ファースト・ムーバー」となることを呼びかけ、社会の意思決定を担う存在になるべきだと主張している。

スーパーボウル2019の開催当日の広告がどのようなものになるかは、まだ明かされていない。しかし、世界の女性たちを勇気づけるメッセージがバンブルから放たれることだけは確実だ。

編集=上田裕資

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