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スポーツビジネスを専門としつつ、不定期に教育およびローカルエコノミーに関する記事を執筆


「まれな存在」の価値

アジア出身のテニス選手が大きな成功を収めた例は、数少ない。スポンサーとなる企業がそうしたわずかな成功例を通して見るのは、日本や中国市場の潜在力だ。

男子テニスの錦織圭がグランドスラムで準々決勝以上にまで進んだ回数は少ないが、それでも日本のトッププレーヤーとしての地位は彼に、多額の収入をもたらした。十数社とエンドースメント契約を結び、ボーナスや出演料などを含め各社から年間およそ3000万ドルを得ている。エンドースメント契約による収入が錦織を上回るアスリートは、同じテニスのロジャー・フェデラーしかいない。

また、錦織に注目が集まる理由の一つには、2020年に開催される東京五輪がある。錦織と契約を結ぶ多くの企業は東京五輪のスポンサーでもあり、それら各社にとって、彼は同大会の顔だ。

一方、日本人の母親とハイチ人の父親の間に生まれた大坂は、3歳のときに米国に移住したものの、今も日本人選手としてプレーしている。シュワブによれば、大坂は「日本の女子テニス選手として初のメダル獲得を実現できる能力を持っている。メダリストになれば、今後の状況を一変させることになるだろう」。

すでに全米オープンへの出場は、大坂のスポンサーに利益をもたらしている。準決勝で勝利した日、ラケットを提供するヨネックスの東京証券取引所での株価は、10%以上値上がりした。

編集=木内涼子

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