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フォーブス ジャパン Web編集部 編集長


―素晴らしいアドバイスをありがとうございます。

取材を終える前に、もうひとつだけお伝えしておきたいことがあります。私たちは、それぞれの文化の違いを理解するために多くの時間を費やしています。お互いの文化に対するセンシティビティーが、普遍的なスタンダードを底上げし、進化させるからです。私たちは、設定する基準が世界中で信頼され続けるよう、如何なる努力も惜しみません。

例えば、朝食ひとつをとっても、東京のメニューの内容、サービスの仕方は、アルゼンチンのブエノスアイレスで提供される朝食とは恐らく異なりますよね? そこで、ゲストがその違いに不快感を感じることがないよう、一定のスタンダードを設けながらも、お互いの文化の違いに気を配るセンシティビティーが重要になります。食事のあり方には文化の違いを取り入れるとしても、トイレが清潔であるべきなのは世界中どこでも変わりません。この場合は世界に共通するハイレベルなスタンダードが厳格に設定されるべきです。

同様に、腰を低くしてお茶を供することが相手に対する敬意を表したとしても、同じ動作が他の国でも通用するとはいえません。それぞれの国で、ゲストがどんなサービスを期待し何が当たり前だと思われているのか、国際的なスタンダードに照らしながら心を配る必要があります。

セキュリティーや身の回りの安全、一日の食事の回数といったことに大きな違いはありませんから、これらに対しては同じスタンダードがそのまま適用できます。しかし、国が違えば、当然文化的な違いに対する配慮は必要です。我々が、ホテルの格付けを行うよりかなり早い段階で覆面調査員を送り込むのは、そういった微妙な文化的要素を前もって理解しておくためなのです。

ただ乗り込んで単純な判断を下すようなことはせず、その国の文化に対する充分なセンシティビティーを持って格付けを行うことを大切にしています。これが、我々が今行っていることです。世界でも有数の観光大国である日本との今後の関係が楽しみです。そして、日本で我々の格付け評価を得るホテルが増えることを期待しています。

ジェラルド・J・インゼリロ(Gerard J.Inzerillo)◎フォーブス・トラベルガイドCEO。旅行、エンターテインメント業界において世界的に有名なライフスタイルブランドの成功に寄与。IMG Artistsの会長、カーズナー・インターナショナルの会長などを経て現職。90年代に南アフリカで働いていた際には当時の大統領、ネルソン・マンデラとも親交を深めた。現在ニューヨーク在住。

フォーブス・トラベルガイド◎権威ある5つ星の格付けシステムを世界で初めて導入したトラベルガイド(旧モービル・トラベルガイド)。1958年の創設以来、旅行業界で最も総合的な評価を行っています。専門調査員が800項目以上の厳格な審査基準に基づき、世界中のラグジュアリー・ホテル、レストラン、スパを審査·評価しています。フォーブス・トラベルガイドの格付けと他のクオリティー アセスメントや格付け会社との最大の違いは審査項目の7割以上がサービスを基準にしており、ホテルのスタッフがどのように感情的にゲストと繋がることができているかを測るスタンダードで構成されている。ゆえに世界中の富裕層旅行業界から認知されている、サービスにおける最高峰の格付けです。審査項目は毎年改訂され、覆面調査が毎年行われることから継続的に卓越したサービスと施設を提供しているホテルにのみ年間称号が表彰されます。

編集=Forbes JAPAN 編集部

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