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フォーブス ジャパン Web編集部 編集長


―観光地として日本がどのように捉えられているのか、よくわかりました。

日本が観光地として歴史的に果たしてきた役割にも注目すべきです。我々(FTG)は、文化においても観光においても重要な意味をもつ日本という国に、できる限り早く参入しなければなりませんでした。それが日本でサービスを立ち上げることになったもうひとつの理由です。幸いにも非常に優秀な現地の人材に恵まれ、現在極東アジア地域のサービスを集中的に強化しています。

現在、極東各国の政府の多くが、それぞれ戦略的に様々な形で観光に取り組んでいます。こうした国々の政府にとって、観光はもはや3番目、4番目の優先事項ではなくなっています。特にアジアの国々の指導者は、次の2つのことを認識しているため、観光は政府にとって最優先事項のひとつになっています。観光を促進すれば、同時に雇用が創出され、スキルを持たない労働者が恩恵を与えられます。流れ込む外貨の両替が経済を潤し、あらゆる市場が富んで経済は活性化します。

日本でも、地震や津波といった自然災害から受けた被害の克服に向かう過程で、人々が素晴らしい取り組みを成し遂げておられます。日本へ海外の旅行者を呼び込むことに再び重点を置くことが、雇用の創出、地域経済の活性化という点で日本の経済と政治に大きく資することは既に明白です。外貨の流入が様々なビジネスを後押しし、東京だけでなく日本全体を潤すでしょう。

―2020年に開催が予定される東京オリンピックは、今後、観光地としての日本の評価格付けにとって、良い材料になると考えられますか?

もちろんです。オリンピックは日本にとって非常に重要なイベントになるでしょう。1972年の札幌冬季五輪大会がもたらした効果を見てください。

道行くひとに世界で最も素晴らしい都市を5つ挙げてほしいと尋ねたら、ひとによって順番こそ違うかもしれませんが、ビジネス、文化、食、建築、写真、あらゆる角度から見て東京が5本の指に入らないというひとは滅多にいないでしょう。そういう意味でも、オリンピックは東京を訪れたことのある多くの若者に、東京を再認識してもらう最高のチャンスです。

―最後の質問です。プロの目でご覧になって、日本の魅力を世界にどのように発信するのが効果的でしょうか。

世界でも有数の観光大国として揺るがぬ評価を得る日本は、オリンピックの開催に向け、更に確固たる地位を手にしようとしています。そんな日本に2つのことを提案させていただけるのではないかと思います。

もし、私が宣伝キャンペーンを企画するなら、独自の友好的な国民性をテーマに、「Come visit your friends in Japan(日本にいるあなたの友人たちに会いに来ませんか?)」 というコピーが考えられます。「Rediscover Japan(日本を再発見しよう)」というコンセプトも使えそうですね。3回、4回と日本に行ったことがあっても、5回、6回と訪問を重ねていけない理由はありません。

ニューヨーク、パリ、ロンドン、東京といった大都市へは、何度往復したかなんていちいち数えません。これらの都市の魅力はタイムレスです。しかし、日本という国については、そこに住む人々に会って日本の良さを再認識するために、また訪れてみようと考えてもよい時期だと思うのです。日本の再発見です。ミレニアル世代や若者には、日本のオリジナリティー、独自性を発見しよう、と呼びかけることもできます。そういった魅力をもっているのが日本です。

結局、日本の人々にアドバイスすることなどありません。アドバイスなどなくても、日本人は数多くのすばらしい製品や優れた文化を生み出すなど、素晴らしいことを成し遂げられるのですから。しかし、政府観光局に再発見の呼びかけをしてもらう価値はあると思います。数回行ったことがある人には、もう一度来てみませんか、と呼びかけてもらうのです。若者に対しては、様々な文化の発信源であり、優れた製品を生む日本という国を訪れてみようと宣伝するのです。これが私のアドバイスです。

編集=Forbes JAPAN 編集部

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