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フォーブス ジャパン Web編集部 編集長


―ホスピタリティー、旅行業界に精通するプロとして、最近特に目立つ大きなトレンドについてお話しください。

(以降ジェラルド氏)ここ2、3年足らずの間に、大変興味深い新たなトレンドがいくつか見受けられるようになりました。

大きなトレンドのひとつとして、近距離の旅行が増加していることが挙げられます。ここで言う近距離は、大体6時間程度で行ける範囲です。一方で12時間以上を要する旅行は減少傾向にあります。現在世界各地で起きているテロ、南米のジカ熱などが原因で、旅行には出かけても、何かが起きたら家に戻れるという確信が人々にとって必要になっているからなのです。

2つ目のトレンドとしては、人々がホテル等の施設そのものよりも、よりクオリティーの高いサービスを重要視する傾向です。過去20年間にわたり、極東アジア地域、インド洋地域が成長し、中東地域同様、途方もなく巨額の資本がホテル建設に投入されました。しかし、結果的に何が起きているかというと、それらの“素晴らしい”ホテルに滞在してはみたものの、ただ滞在しただけで心に訴えるものを感じられなかった人々が、より高い金額を支払ってでも優れたサービスや外部からの評価、特別な対応を提供するホテルを利用するようになっているのです。

そしてトレンドの3つ目は非常に重要で、時間というものが如何に貴重かということを人々が認識するようになったことです。誰もが日常に忙殺され、そういった日常から離れることは容易ではありませんが、家族と一緒に旅行するケースが増えています。恐らく、特にここ5年ほどの間に世界中で最も顕著になった傾向ですが、人々は誠実で品位のある本物のサービスと、他にはない独自の体験を求めるようになっています。

この点から、例えば日本という独自の高い文化性が常に高く評価され、世界でも有数の観光国として知られる国への注目は高まっています。日本の人々が親切で、最も尊敬すべき特質を備えていることは広く知られていますから。

―日本を有数の観光国としてあげていただきましたが、このたびフォーブス・トラベルガイドが日本でも正式に立ち上がります。なぜ今なのでしょうか。

タイミングについてはいくつかの理由が挙げられますが、第一の理由としては、グローバルな業務展開を推進する過程で、我々がサービスを提供するお客様から日本に対する要望がかつてなく増えているという点です。

関心が高まっている背景には2つの要素があります。そのひとつは日本がホスピタリティーと独自の文化で素晴らしい評価を得ていること。グローバル化の功罪として、人々はどこへ行っても世界が均質化していると感じるようになっています。日本には、一度体験したひとに、もう一度行きたいと思わせる豊かで確かな文化があります。

また、日本のインフラは見事に整備されており、国内をとても簡単に移動できますし、そうして移動するだけの価値がある多様性に富んでいます。誰もが世界の他の都市と東京を較べますが、札幌と長崎、大阪と京都といった都市のそれぞれが個性的な魅力を放っており、すべてを見尽くすには何年も掛かるでしょう。

若い世代にとっては、エネルギッシュなアートや音楽シーン、世界で最も賑やかで先端を行く食のシーンが非常に魅力的に映っているようです。こういった魅力的な要素をすべて併せ持つのが日本なのです。

現在、日本には、パリよりも多くの無国籍で自由なスタイルのレストランがあると、私は思っています。また、変化に富んだ地形にも恵まれた日本は、世界で最も美しい国のひとつとして数えられます。日本国内どこへ行こうと温かく迎えられるという点も大きな魅力です。日本が世界で最もホスピタリティーに富んだ国であることは既に世界が認めており、これは本当に重要な要素です。

【フォーブス・トラベルガイド 2016】 東京で5つ星、4つ星を受賞したホテル、スパ一覧

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編集=Forbes JAPAN 編集部

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